タグ

ブックマーク / aonamigenji.hateblo.jp (14)

  • ドゥッカ・エスペランサ - 青波幻次のブログ

    2017 - 05 - 11 ドゥッカ・エスペランサ 随筆・漫文 「苦しみの正体を教えてやろう、あほんだら」 「誰やねんお前、 きゃりーぱみゅぱみゅ みたいな格好しやがって、けったいなじじいやのう」 「黙れ、くそがきめ、苦しみの正体を教えてやろうって言うとんねん、知りたいやろ」 「お前みたいな奴に何がわかるねん」 「わしみたいな奴だからわかるんだよ。君はそうやって偏見を持って世界を観ているから何にもわからないんだよ。君は今苦しんでいるね。当たり前だよ、この世の一切は苦しみだからね。一切は苦しみ。 一切皆苦 。それなのに君は苦しみじゃないものがあると思って、苦しみと楽しみを分別している。だから知らず知らず楽しみに期待してしまう。そんなものあるはず無いのに」 「苦しみがあったら楽しみもあるやんけ、何を言うとんねんじじい」 「苦しみも楽しみも、正体は同じものなんだよ。夜と朝は違うものか?夜と朝は

    ドゥッカ・エスペランサ - 青波幻次のブログ
  • 風薫る午後の詩想 - 青波幻次のブログ

    2017 - 05 - 09 風薫る午後の詩想 随筆・漫文 私は ポケモン を捕まえた事は無いが、万引きで捕まっている爺さんを観た事はある。 爺さんは警備員にポケットの中のものを出せと言われ、爺さんのポケットの中からは百円のガムが5個くらい出てきた。 「この紙に住所と電話番号を書きなはれ」 「やだやだ、金払うから許してくれ、家族には言わんといてくれ、ヒヒーン」 みたいなやり取りがあった。私はそれを見ながら、唐揚げ弁当をべていた。学生時代、私がバイトをしていたスーパーの従業員用の休憩室での事である。 あの頃私がレジの仕事をしているとき、お客さんとして現れて、メールアドレスを書いた紙を渡してくれたあの人は、六月に私の知らない誰かと結婚するらしい。 私たちの アイデンティティ は、家族、会社、同好会、ファンクラブ、組合、クラス、町内会とか、そんなところに帰属する事で保たれているのだろう。 それ

    風薫る午後の詩想 - 青波幻次のブログ
    gattolibero
    gattolibero 2017/05/09
    やっぱ、最後はこいちゃうのか。今年の春一番はとりわけスパイシーだ。
  • 悔恨のOne morning - 青波幻次のブログ

    2017 - 05 - 08 悔恨のOne morning 随筆・漫文 朝、目が醒めて、身体の感覚を確かめる。肉体がある。疲労感がある。指先をタコのようにくにゃくにゃと動かす。くにゃくにゃ動く指を観て深海をイメージする。イソギンチャク、タコの捕シーン、紺青、プルシアンブルー、白と濃紺のグラデーション。 布団から起き上がり、伸びをする。息を吸い込む。肺が膨らむ。全身に血がめぐる。今日も私が私である事に絶望して中腰で尻を振りながらフラダンスを踊る。記憶喪失になれば毎日が新しい輝きを取り戻すだろうか。 遮光カーテンを開ける。朝日が射し込む。太陽が万物を照らす。ビルを照らす。山を照らす。ゴミを照らす。アホを照らす。野良を照らす。苔を照らす。川面がキラキラと揺れる。 光の反対側には影ができる。日陰に小さな オオイヌノフグリ が咲いている。漢字で書くと大犬の陰嚢。大犬の陰嚢が微風に揺れている。日陰

    悔恨のOne morning - 青波幻次のブログ
    gattolibero
    gattolibero 2017/05/08
    ロガン先生の作品を彷彿とさせる文体だ…。これが下痢文学か…。φ(..)メモメモ
  • 『黄昏の公衆便所』セイ・ロガン(著)、青波幻次(訳) - 青波幻次のブログ

    2017 - 05 - 07 『黄昏の公衆便所』セイ・ロガン(著)、青波幻次(訳) 随筆・漫文 むかし、ふたりのボクサーが英会話学習のために駅前に行く途中、一匹のオランウータンが場末のラブホテルに入って行くのを見た。するとまもなく、七匹の 皇帝ペンギン が追われるようにしてラブホテルから飛びだして来た。そしてその後から大きなりんご飴を持ったひとりの就活生が出て来て、指名手配犯のようにきょろきょろあたりを見ていたが、またあわててラブホテルへ戻って行ったので、ラブホテルに何かあるのではないかと、ボクサーたちもその後を追って入ってみた。 木工用ボンドを塗られてカピカピになったモネの水彩画を私が手に取り上げましたら、先生が ロメインレタス をかじりながら、録画していた深夜番組についての感想を夜明けまで語ってくれるのでした。 つけっぱなしの プラズマテレビ には青いや、大きなパンダや、ブルドーザー

    『黄昏の公衆便所』セイ・ロガン(著)、青波幻次(訳) - 青波幻次のブログ
    gattolibero
    gattolibero 2017/05/08
    ラヴホテルの中で一体何が行われていたのか…。オランウータン、皇帝ペンギン、就活生、そしてりんご飴…。う~~ん…。気になる。
  • 下痢文学とは - 青波幻次のブログ

    2017 - 05 - 06 下痢文学とは 随筆・漫文 下痢文学とは、下痢をした人間が腹痛と便意に耐えながら書いた小説の総称である。純文学や大衆小説に対して下痢文学は、「娯楽性」や「芸術性」よりも、「ただただ腹痛と便意に耐えながら書ききる事」、「文字数を稼ぐ事」に重点を置いている。そのため、支離滅裂で論理的に破綻している作品が多い。 下痢文学の執筆中に洩らしてしまう者も数知れずあるが、そうすると純粋な下痢文学ではなくなってしまい、玄人や熱烈なファンは微妙な文体の変化から「あ、ここで洩らしたんだな」と気づいてしまい興醒めしてしまう。 そのため、一般的に作家に求められる能力としては想像力や表現力、構成力、語彙力などが挙げられるが、下痢文学を書くにあたって求められる能力として最も重要なのは、肛門括約筋の筋力である。 下痢文学の第一人者セイ・ロガンは、 「俺には言いたいことなど何もない、書きたいこ

    下痢文学とは - 青波幻次のブログ
    gattolibero
    gattolibero 2017/05/07
    青波氏の胃腸が弱いことは、以前から薄々気づいていましたよ…( ̄ー ̄)ニヤリ
  • インサイド・オブ・ザ・ピーチ【僕はもう二度と桃から生まれたりしない】 - 青波幻次のブログ

    2017 - 05 - 05 インサイド・オブ・ザ・ピーチ【僕はもう二度と桃から生まれたりしない】 随筆・漫文 山間の農村地帯を流れる緩やかな川に大きな桃が流れていた。 桃の中には小さな赤子がいた。 赤子は桃の中で考えていた。 *** もう何回目やねん、桃に入ってこの川を流れんのは。最初の頃は桃がどんぶらどんぶら揺れるからえらい酔って吐いてもうて、桃の中ゲロまみれで臭あなった事もあったけど、もう慣れてもうたわ。 どうせもうすぐ洗濯中の婆さんに拾われて、桃割られて、桃太郎とかいうなんのひねりもないしょーもない名前付けられるんやろな、なんかもっと変わった粋な名前付けてくれへんやろか、桃之丞とか、桃時雨とか、 ピーチ・ジョン とか。 いや、でもなんかしっくりこおへんな。やっぱ桃太郎が一番しっくりくると思てしまうのは慣習によって刷り込まれたイメージが脳内にこびりついとるんやろな、因果なもんやな。

    インサイド・オブ・ザ・ピーチ【僕はもう二度と桃から生まれたりしない】 - 青波幻次のブログ
    gattolibero
    gattolibero 2017/05/05
    全力で拡散したい案件。
  • 流転の尻地獄 - 青波幻次のブログ

    2017 - 05 - 04 流転の尻地獄 漢字検定 準1級の試験が終わった。試験中、隣席の男の鼻息がうるさくてかなり集中力を削がれた。鼻息のリズムが一定していれば次第に慣れてくるのかもしれないが、フンスー、フンスー、フフフフンスー、とトリッキーな 変拍子 を入れてくるので最後まで慣れなかった。 周囲の仲間にモールス信号的な感じで答えを伝達する新手の カンニング か?と邪推したりもした。 しかしそうして集中力は削がれたものの、日頃の勉強の甲斐もあって試験はよくできた。あとは結果を待つのみだ。座席を片付け、帰り支度を終え、さあ帰ろうと思っていたら、隣席の鼻息男が声をかけてきた。 「あのー、お酒好きそうですよね、今から暇ですか?もし良かったら一緒に軽く呑みに行きませんか?フンスー」 阿呆かと思った。こいつはホモか?とも思った。しかし俺は酒が好きだ。俺は今から缶ビール片手に街を徘徊して適当な店で

    流転の尻地獄 - 青波幻次のブログ
    gattolibero
    gattolibero 2017/05/04
    何か、まったく同じストーリーをスティーヴン・キングが80年代に発表していた気がする。(気がするだけ)
  • 僕にしかできない壊れかたで鬱のウユニ塩湖を滑り抜けていきたい - 青波幻次のブログ

    2017 - 05 - 03 僕にしかできない壊れかたでのウユニ塩湖を滑り抜けていきたい 随筆・漫文 ベリーダンス をしながら両手に Kindle と文庫を持って 松清張 と 夏目漱石 を同時に読む。さらに ヒンドゥー スクワットをしながらノートPCとポータブルDVDプレイヤーで仁義なき闘いと スターウォーズ を同時に観賞する。 そんな事をしていたら脳髄にが堆積してのマラス塩田みたいな事になってしまって笑えなくなってしまった。 いまにも新緑の野山でバードウォッチングをしながら「死にたくて死にたくて震える」などと口ずさみそうな精神状態だった。 いまにも穏やかな海岸でアサリを拾いながら「ぼくはね、おじいちゃんみたいな、おほしさまになるんだ」と呟きそうな精神状態だった。 いまにも閉店間際のラーメン屋で1人でラーメンを啜りながら「子供がまだってる途中でしょうが!」と叫びだしそうな精神状

    僕にしかできない壊れかたで鬱のウユニ塩湖を滑り抜けていきたい - 青波幻次のブログ
    gattolibero
    gattolibero 2017/05/03
    こういう日もある。
  • あおいまぼろし - 青波幻次のブログ

    2017 - 05 - 01 あおいまぼろし 随筆・漫文 或る少女の日記より。 私が ソープランド で働いてる事を知ってる男友達(彼女持ち)と二人で遊んだ。カラオケに行って、洋屋に行って、オムライスをべて、共通の友達の話とか、最近よく聴いている バン ドの話とか、とりとめもない話をした。 彼は私の話を柔らかい表情と優しい相槌でよく聞いてくれる。下心なんて微塵ものぞかせないけれど、それがもし下心からくる優しさだとしても、私は嬉しい。 それから彼の家に行って、それから・・・。もちろんお金はもらってない。いけないことをしてる感じですごくドキドキした。だけど何がいけないんだろう。彼は当は誰のものでもないのに。 好きな人とだけするなんて、そんな理想はとうの昔に儚く散ってしまった。だけど、ときどきまだ戻れるんじゃないかって思う時がある。 日々変化して、いつか醜く萎びて朽ちてしまうこの若い身体を、

    あおいまぼろし - 青波幻次のブログ
    gattolibero
    gattolibero 2017/05/01
    “結局のところ私は、この世界に深入りするのがこわいのだ。”うむ……、このソープ嬢は、私だ。
  • 失意のボロネーゼと一条の光明 - 青波幻次のブログ

    2017 - 04 - 29 失意のボロネーゼと一条の光明 随筆・漫文 GW初日の昼。私は或るイタリア料理店の一席に腰掛け、私の白いシャツにべっとりとついたボロネーゼを見つめながら、我が行く末を案じ、途方に暮れていた。 そう、私はボロネーゼを白いシャツの腹の部分にこぼしたのである。 シャツの茶色いシミを見ると、私のGWはもう終わった、という感じがした。そのボロネーゼはシャツだけでなく私の人生にも消し去る事の出来ない深く暗いシミを残した感じがした。 私はボロネーゼすらこぼさずにべることのできない愚鈍な男という烙印を押され、道行く人々から嘲笑され、一生女にもモテず孤独に死んでいくのだ。そんな人生なら今すぐ終わらせてしまった方がいい、今すぐ厨房に突入してピザ窯に飛び込んでやろうかと思った。 いや、しかしそんな事をすると、この美味しいボロネーゼを作ってくれたお店の方々に多大な迷惑がかかるし、その

    失意のボロネーゼと一条の光明 - 青波幻次のブログ
    gattolibero
    gattolibero 2017/04/30
    人生の教訓。 「白シャツでパスタはNO!」 肝に銘じておこう。 ちなみに吾輩、回転ずしに行くときは醤油対策で黒シャツと決めております。
  • 上善如糞 - 青波幻次のブログ

    2017 - 04 - 28 上善如糞 随筆・漫文 今週のお題 「 ゴールデンウィーク 2017」(ゴールデンうんこ2017) 最上の善とは、うんこのようなものだ。 うんこは、土に還れば栄養となり植物を育てる。 そしてその植物を動物がべて、またうんこをする。 そうやってうんこは常に循環しているんだ。 うんこがあるから 物連鎖 が成り立っているんだ。 うんこは、あらゆる生命を育む根源のようなものだ。 うんこは、人の見ていないところで、いつも何かの役に立っている。 それでいて、争ったり、自分の功績をひけらかしたりしない。 いつもへり下って、尻から出てきて、人の嫌がる低いところへ流れていく。 人はうんこを出すとき、きばったりするけれど、うんこは決していばったりしない。 人は富や名誉やいろんなものを欲しがったりするけれど、 うんこは決して何も欲しがらず、今の自分に満足している。 人はあーだこー

    上善如糞 - 青波幻次のブログ
    gattolibero
    gattolibero 2017/04/28
    うんこのおかげ。(ゴールデンウィーク関係なかった…)
  • それでも君はプリン欲を正当化するのか? - 青波幻次のブログ

    2017 - 04 - 27 それでも君はプリン欲を正当化するのか? 随筆・漫文 股間に ガトリングガン をつけて手にチェーンソーを持った 所ジョージ 、みたいなサイボーグが追いかけてくる。めっちゃ怖い。私は走って逃げる。 所ジョージ はどこまでも追いかけてくる。 股間の ガトリングガン があるのにそれを一切使わずチェーンソーを持って追いかけてくるところがクレイジーで尚更怖い。でも股間の ガトリングガン で撃たれて死ぬのもごっつ嫌や。生理的に嫌や。もうやだ。誰か助けてくださ〜い。 という悪夢から覚めた私は汗だくだった。サウナでコサックダンスを踊った時くらい汗だくだった。尿もちょっと漏れていたように思う。赤いふんどしが湿っていた。時計を見ると、深夜一時であった。私は唐突に、プリンがべたいと思った。 ちょうど冷蔵庫にプリンがあったよな。と、立ち上がり、冷蔵庫を開ける。プリンがひとつある。ある

    それでも君はプリン欲を正当化するのか? - 青波幻次のブログ
    gattolibero
    gattolibero 2017/04/27
    私は「宵越しのプリンは持たない」主義なので、いつ冷蔵庫を開けてもプリンが入ってないので逆に助かっています(すぐ食っちゃうから。)
  • ある宇宙の終わりと始まり - 青波幻次のブログ

    2017 - 04 - 25 ある宇宙の終わりと始まり 随筆・漫文 ありがとうごめんなさいありがとうごめんなさいごめんなさいありがとうありがとうごめんなさいありがとうありがとうありがとうごめんなさいごめんなさいごめんなさいありがとうごめんなさいありがとうごめんなさいありがとうありがとうごめんなさいありがとうごめんなさいありがとうありがとうありがとうありがとうありがとうありがとうありがとうありがとうありがとうありがとうごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいありがとうありがとうごめんなさいありがとう。 すみません、ちょっと脳にトラブルがありまして、ありがとうとごめんなさいの2進数になってました。日語( UTF-8 )に変換します。 私は水中分娩された生まれたての赤子のようにふわふわと宇宙空間を漂っていた。 真っ暗な闇の中を、どこかへ向かって漂っていた。どこへ向かっている

    ある宇宙の終わりと始まり - 青波幻次のブログ
    gattolibero
    gattolibero 2017/04/25
    なるほど。俗にいう超ヒモ理論ってやつだな…。
  • 運行していこう - 青波幻次のブログ

    2017 - 04 - 22 運行していこう 随筆・漫文 うんこになって下水道をゆらゆらと流れていく夢をみた。 目が覚めてみると青波だった。 しかし青波がうんこの夢を見ていたのか、 うんこが青波の夢を見ているのか、 当のところはわからない。 この世界はうんこが見ている夢なのかもしれない。 おおきなうんこがでた、 それはもう十年に一度出るか出ないかの立派なうんこであった。 写真を撮ってインスタグラムに投稿しようかと思ったが、 アカウントも無いし、 うんこのためだけにアカウントを作るのも面倒だと思ったので、 やめた。 死のうと思っていた。 今年の正月、よそからうんこを1トン貰った。 お年玉としてである。 うんこの中にはスイカの種が混じっていた。 これは夏に出したうんこであろう。 夏まで生きようと思った。 人生とは自転車のようなものだ。 倒れないようにするには 走らなければならない。 ( アイ

    運行していこう - 青波幻次のブログ
    gattolibero
    gattolibero 2017/04/24
    “孤独な人間がよく笑う理由を、 たぶん私はもっともよく知っている。 孤独な人はあまりに深く苦しんだために 笑いを発明しなくてはならなかったのだ。 (ニーチェ)”
  • 1