ギリシャでは債務削減のため 国際機関や債権者との交渉がいまなお続けられている。 仮にギリシャがデフォルトに陥った場合、 その形態によって金融市場に与える影響も大きいが、 富裕層にも大きなショックを与える事になるかもしれない。 過去にもデフォルトした国は多くあったが、 その多くは通貨を米ドルなどに固定し 資本移動に規制を加えていた発展途上国であり、 個人投資家の動きは概ねコントロールしやすいケースが多かった。 一方ギリシャは、資本移動が自由な先進国であるため、 債務危機発生以降、大規模は資本逃避が起こっている。 資産を国外に退避することに成功した富裕層は、 ギリシャ国債やギリシャ国内の銀行が破綻しても無傷であり、 通貨の切り下げが行われた場合には、 一国の経済が苦しむ中で、逆に現地通貨ベースでは 大きな富を手に入れることになる。 こうした状況では、富裕層に対し、 国民や国内外の債権者から大き