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ブックマーク / psychanalyse.hatenablog.com (5)

  • 『天使の食べものを求めて―拒食症へのラカン的アプローチ』に解説を寄稿しました - à la lettre

    今月(2012年11月)、三輪書店より翻訳書『天使のべものを求めて―拒症へのラカン的アプローチ』が刊行されました。監修は加藤敏氏、監訳が向井雅明氏。私は25頁ほどの解説を寄せています*1。 天使のべものを求めて―拒症へのラカン的アプローチ amazonが在庫切れの際は、版元サイト、紀伊國屋書店、ジュンク堂、セブンネットショッピングなどでもご購入頂けます。 書は、原書は「Les indomptables」という題で、直訳すると「飼いならせない者たち」、「じゃじゃ馬娘」(?)といったところでしょうか。邦題の「天使のべもの」というのは、書で扱われている拒症者、シエナのカテリーナが死の前に述べた「天使のべものをべたい」という言葉に由来しています。ラカンは拒症について、「べない(manger rien)のではなく、無をべている(manger "rien")」と述べましたが、

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  • 精神病と創造性についてラカンは何を語ったか (2011年発表原稿) - à la lettre

    2012年6月23日(土)・24日(日)に、第59回日病跡学会総会が東京藝術大学で開催されます。 http://www.geidai.ac.jp/event/pathography2012/index.html お時間のある方は、どうぞお越しください。 開催にちなみ、と言ってはなんですが、期間限定で、昨年の私の病跡学会での発表原稿を掲載します。 1.はじめに 精神分析家ジャック・ラカンは,その論文や「セミネール」と呼ばれる講義のなかで,膨大な数の作家や文学作品に言及しています.とりわけ,『ハムレット』論や,マルグリット・デュラスの『ロル・V・シュタインの歓喜』の詳細な分析はよく知られています.しかし,これらの文学作品の精神分析的解釈は,作家における創造性を問うというよりも,むしろ作品と作中人物を分析することによって,精神分析理論を例証する目的でおこなわれたものと言えるでしょう.その意味で

    精神病と創造性についてラカンは何を語ったか (2011年発表原稿) - à la lettre
  • 『二人であることの病い』について - à la lettre

    はてなブログに移行しました。今後ともどうぞよろしくおねがいします。 二人であることの病い パラノイアと言語 (講談社学術文庫) 以前amazonに書いたこののレビューを、少々加筆して転載します。 この論文集『二人であることの病い』に収録された1930年代の諸論文と学位論文が、精神分析家ジャック・ラカンの理論的な出発点になったということがしばしば指摘される。しかし、それはいかなる意味においてなのだろうか。1930年代のフランスの精神医学の潮流のなかで書かれたラカンの一連のパラノイア論は、その後の彼の理論とどのような関係をもっているのだろうか。 書に収録されている1930年代の理論と、1950年代以降の理論の内在的な関係を理解するためには、書の精読が必要である。しかし、フランス精神医学の伝統に属する格調高い筆致で書かれた書は、精神医学の専門家ではない向きには読みづらいものであるかもしれ

    『二人であることの病い』について - à la lettre
  • 「症状精神病のメタサイコロジーにむけて」抄録 - à la lettre

    来たる10月14日に,「第34回日精神病理・精神療法学会」にて,ラカンに関連する演題を発表させていただく予定です.以下に抄録を公開します. 第34回日精神病理・精神療法学会 パネルディスカッションIII-P-5-2(10月14日午前) 症状精神病のメタサイコロジーにむけて (抄録) 「外因反応型」に関するBonhöfferの一連の臨床観察は,症状精神病において症状がどのように(How)起こるのかを精緻に記述している.一方,彼の理論には症状精神病の症状がどうして(Why)生じるのかという視点が不十分であるように思われる.彼は症状精神病の原因を身体の基礎疾患から二次的に生じる「代謝障害」に見定め,それを「病原的仲介体(ätiologische Zwischenglieder)」なる物質の作用に還元しているが,結局のところそれはブラックボックスなのである.私たちは症状精神病の症状形成をどのよ

    「症状精神病のメタサイコロジーにむけて」抄録 - à la lettre
    gauqui
    gauqui 2011/09/07
  • ヤスパース『ストリンドベルクとファン・ゴッホ』における「要素現象」 - à la lettre

    以前,「要素現象(phénomène élémentaire)」というラカンの用語が,実はヤスパースの『精神病理学総論』に登場する「elementares Phänomen」という用語に由来するものである,ということを紹介した.その後にパリ留学中の精神科医の知人から教えていただいたところによると,どうやらフランスではこのことは半ば常識となっているようであるという.私が調べたところでは,唯一,ジャック=アラン・ミレールの論文「L’invention du délire」*1において,要素現象がヤスパースの議論と関連付けて論じられていた.ラカンはセミネール3巻『精神病』で,たしかに要素現象をクレランボーに由来する概念であると述べている*2が,この発言はクレランボーの精神自動症から受けた影響をヤスパースのものと言ってしまった,ある種の失錯行為である可能性が高いだろう.日では要素現象を論じるとき

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