【ワシントン=小林哲】米紙ワシントン・ポスト(電子版)は4日、米情報機関・米国家安全保障局(NSA)が、世界中の携帯電話の位置情報を極秘に集めていたと報じた。個人の行動の追跡や一緒にいる仲間の割り出しなどに使っていたという。少なくとも数億台分の情報が集められ、1日の収集量は50億件に迫るとした。 報道は、米政府の情報収集活動を暴露した米中央情報局(CIA)のスノーデン元職員が提供した内部資料や関係者の証言などに基づいたとしている。 世界中の携帯電話を結ぶネットワークを傍受し、通話の際に使う基地局の情報などから位置を特定していた。原則として米国外にある携帯電話が対象だが、米国内の情報が入ることもあるという。NSA当局者は同紙に対し、「合衆国憲法で禁じられた不合理な捜索や押収には当たらない」などと釈明した。