さまざまな事情で親が育てられない赤ちゃんを匿名で預かる慈恵病院(熊本市)の赤ちゃんポスト「こうのとりのゆりかご」の実態を分析し、課題を話し合う熊本県の検証会議は26日、最終報告を発表した。07年5月の開設から今年9月末までに全国から当初の想定を上回る計51人の乳幼児が預けられ、匿名性に懸念を示す一方、県境を越えた母子支援が必要として、国に対策を求めている。 最終報告によると、約2年5カ月間で、生後1カ月未満の新生児43人、生後1カ月以上〜1年未満の乳児6人、生後1年以上〜小学校入学前の幼児2人が預けられ、病院側が想定した「年に1人あるかないか」を大きく上回った。 51人のうち、39人は親の居住地が判明しており、九州・沖縄13人、関東11人、中部6人、近畿4人など。熊本県内はゼロだった。母親の年齢は20代が21人、30代が10人、10代が5人、40代が3人。 預けた理由は、生活保護世帯