前回「ロックダウン下で書店はどう生き残るか」では、実店舗の閉鎖を余儀なくされた書店が、SNSを使ってコミュニティーとの結束を強め、オンライン販売や、ロックダウン解除の際に使える商品券を販売するなどの試みをしていることを紹介した。ロックダウンから1か月、イギリス人はふだんよりも読書に時間を費やしていることが明らかになった。アマゾン以外のルートで本を売る動きも活発化している。 イギリスの国家保健サービス(NHS)は、新型コロナウイルスの対策として行われる自主隔離で、孤独に陥りがちな精神的な健康への配慮を呼びかけ、自宅でできるアクティビティーとして、料理や映画鑑賞などと並んで読書を推奨している。 実際、ロックダウン下で、イギリス人はふだんよりも本を読むようになった。ロックダウン開始直後、「ガーディアン」紙(3月25日付)は、『戦争と平和』『1984年』といった古典的大作の売り上げがとりわけ伸びて