安倍晋三元首相銃撃事件で注目が集まる宗教団体「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」と、自民党国会議員の接点が次々と明らかになっている。現職閣僚も選挙の支援を受けたり、教団関係者にパーティー券を購入してもらったりだ。野党は、旧統一教会と政治との関わりや霊感商法の実態調査に乗り出した。ここが関係を断ち切るチャンスにも思えるが、自民の腰は重い。これだけつながりが多いと政策はゆがまないのか。関係を断てないわけとは。(特別報道部・宮畑譲、山田祐一郎)
安倍晋三元首相の後援会が「桜を見る会」前日に主催した夕食会を巡り、配川(はいかわ)博之元公設第一秘書(62)が政治資金規正法違反罪で罰金100万円の略式命令を受けた事件で、関与した東京の秘書が「夕食会はあくまで後援会とホテルとの契約だった」と供述していたことが、本紙の請求で開示された配川氏の刑事確定記録で分かった。 安倍氏は国会答弁で、契約主体について当初「あくまでも個々の参加者だ」とし、政治資金収支報告書に記載すべき収支はないと強調していた。秘書は「ホテル側と個々人で契約を結ぶという意識は全くなかった」と述べており、答弁との矛盾が改めて浮き彫りとなった。 安倍氏は一人5000円の参加費について「ホテル側が設定した」と当初述べていたが、秘書は「飲食の無料提供を問題視されないよう、一人5000円徴収することを配川氏と決めた」と供述。ホテル名義の領収書を参加者に渡したことに「普通でないやり方な
1872(明治5)年の鉄道開業時、線路を敷くため東京湾の浅瀬に築かれた「高輪築堤」(東京都港区)について、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関「国際記念物遺跡会議」(イコモス、本部パリ)は、国際的にも非常に重要な遺産だとして、調査に伴う解体をやめるよう求める「ヘリテージアラート」を出し、JR東日本の深沢祐二社長らに宛てて文書を送付した。(梅野光春) イコモスは、世界文化遺産の登録審査を行う機関。高輪築堤を「日本の近代化の出発点であり、日本と(建設指導に当たった)英国の技術を合わせた構造物が、非常に良い状態で残っている」と評価。アラートでは、遺構の重要性を広く知らせないまま解体・再開発を進めることは、国や都の文化財保護行政上、深刻な懸念材料で、あしき前例を残すとしている。
この年の瀬も長い行列ができた。東京・西新宿の都庁前など、都会のあちこちで目にする民間団体による生活困窮者のための無料の食品配布会。コロナ下で激増した利用者は、緊急事態宣言が解除された後も落ち着く気配がない。年越しを前に支援者らは公的支援の強化を訴える。(中村真暁)
愛知県の大村秀章知事のリコール(解職請求)運動を巡る不正署名事件で、活動団体事務局長の田中孝博・元愛知県議(59)が、名古屋市の広告関連会社が佐賀市で行ったアルバイトによる大量の署名の書き写し作業を、自ら「依頼した」と明らかにした。違法性の認識は「無かった」とした。田中氏は公の場ではこれまで、一貫して否定か「答えられない」と話してきた。
東京五輪・パラリンピックの新型コロナウイルス対策として、訪日観戦客の健康管理を行うアプリの開発が迷走している。3月に海外からの観戦受け入れを断念した後、政府が利用の仕方を決めかねているためだ。この「オリパラアプリ」は、開発する民間企業への委託費約73億円に対して当初から「高額だ」との批判が上がっていたが、政府は現時点で事業の凍結に向かわず継続する方針だ。(坂田奈央) 3月20日に海外からの観戦受け入れ断念が正式決定したのを受け、国民民主党の伊藤孝恵参院議員はオリパラアプリの今後の運用について質問主意書を提出した。これに対し政府が今月2日に閣議決定した答弁書は「運用方針などの見直しを検討中で、現時点でお答えすることは困難だ」と実質ゼロ回答だった。
九州と朝鮮半島を結ぶ「日韓海底トンネル」は1910年の日韓併合後から提唱されたが、1世紀たっても実現していない。幻の計画と化してきたが、韓国の保守系野党が4月の釜山(プサン)市長補選を前に、建設を検討すると気炎を上げた。日韓関係が悪化した中、文在寅(ムンジェイン)政権は否定的だが、全くの絵空事なのか。 (ソウル・相坂穣) 「韓日海底トンネルを積極的に検討する。54兆ウォン(約5兆円)の経済効果、45万人の雇用誘発を期待できる」。韓国の最大野党「国民の力」最高幹部の金鍾仁(キムジョンイン)氏が2月上旬、市長補選を控えた釜山の視察に訪れ、近郊の加徳島(カドクド)での新空港建設案とともに、トンネル構想に言及したことで新たな論争を呼んだ。 与党「共に民主党」報道官は「韓日トンネルは、日本の利益がより多くなる“親日的”な議題。日本が先に提案もしない未成熟な論点を、首長選を控えて突然持ち出したのは、無
内閣府の国家戦略特区で家事支援従事者として就労を認められ、来日したフィリピン人女性206人が、雇い止めや自己都合退職により、大手医療介護人材派遣会社「ニチイ学館」(東京都千代田区)から契約更新されず、うち48人の所在が把握できていないことが同社の調査で分かった。4日、内閣府や都などで構成し、受け入れ事業を管理する第三者管理協議会が当事者から聞き取りを始めた。(望月衣塑子)
首相は8日の衆院予算委員会で、森氏を巡り「私が進退を問題視すべきではない。組織委の中で決定してもらう」と話し、野党が森氏に辞任を促すよう求めたのに対し、自身は無関係であることを強調した。 首相は組織委の顧問会議議長でもあり、組織委の定款では、顧問会議は法人の運営に助言できる。加藤勝信官房長官は同日の記者会見で、首相が森氏の進退について助言する可能性を問われ「(組織委が)自ら判断すべきだ」と答えた。 日本学術会議の会員任命に関し、政府は過去の国会答弁で首相の任命を「形式的」と説明し、2004年に「首相が任命を拒否することは想定されていない」との内部資料をまとめた。それでも、首相は昨年、会議側が推薦した候補のうち6人の任命を拒否。拒否理由は語らず、自らの判断であることを強調し続けた。
日本オリンピック委員会の女性理事増員方針を巡る発言について、取材に応じる東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(代表撮影) 「女性の多い会議は時間が長い」など女性蔑視とも取れる発言をしたことについて、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長は4日、記者会見を開き、「オリンピック・パラリンピックの精神に反する不適切な表現だったと認識しており、深く反省している。発言を撤回したい。不愉快な思いをされた皆さまにはお詫びを申し上げたい」と謝罪した。
東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が、日本オリンピック委員会(JOC)の女性理事を巡る女性蔑視とも取れる発言をしたことについて、加藤勝信官房長官は4日、「森会長の発言の詳細を承知しているわけではない。政府としては具体的なコメントは避けたい」と述べた。 会見では、記者から森会長に発言の真意を確認する考えがあるかについても質問が出たが、加藤氏は「組織委員会においても対応を考えていると承知している。まずそうした対応をしっかり見極めながら、考えていきたい」とした。 さらに「女性蔑視とも受け取られるような報道が世界中に流れる中、政府としては速やかに森会長に発言撤回、釈明を求めるべきでは」と質問に、加藤氏は「まず個々の組織の対応ということであり、報道を受けて組織委員会で対応していくことが基本だと思う」と述べた。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く