「新型コロナによる不動産市場への影響が、そろそろ数字に表れてきているようです」。こう話すのは、不動産鑑定士の浅井佐知子さん。 3月末に編集部が行ったインタビューでは「新型コロナウイルスがトリガーとなり、これまで上昇していた不動産価格が下落に転じるかもしれない」と語った浅井さんに、改めて今後の不動産市場動向について予測してもらった。 成約件数マイナス52%、過去最大の減少率 不動産鑑定士、不動産投資コンサルタントの浅井佐知子です。 先月15日に発表された「レインズマーケットウオッチ(2020年4月度)」によると、首都圏(東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県)中古マンションの4月の成約件数は、なんと前年同月比でマイナス52.6%となりました。 この減少率は、1990年5月に東日本レインズ(公益財団法人東日本不動産流通機構)が発足して以来、過去最大とのことです。東京都単体の成約件数も、前年同月比で