「国策捜査」と聞いて真っ先に思い浮かぶのは、やはり 2002年に鈴木宗夫男氏と佐藤優氏が逮捕された “収賄事件”だろう。 国策捜査。時の政府の政治的意図や世論の動向を受けて、検察などの捜査機関により「まず訴追ありき」で進められる捜査のことをそう呼ぶ。司法やメディア関係者の間では、以前から口にされていた言葉だったが、佐藤優氏の『国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて』(新潮文庫)で使われたことで、一般に広まったとされている。 本来、世論や政治の動向に左右されてはならないはずの捜査に、「国策」が影響を与えているとしたら……。 国策捜査の恐怖を身をもって知る鈴木氏と、その内実に潜む矛盾や不公正を追及してきた青木氏との議論によって浮かび上がる特捜検察の暗部をしっかりと受けとめてほしい。 西松事件は誤情報を元に組み立てられた可能性あり 青木 小沢一郎民主党代表の資金管理団体「陸山会」に、西松建設が