inside 産業界・企業を取り巻くニュースの深層を掘り下げて独自取材。『週刊ダイヤモンド』の機動力を活かした的確でホットな情報が満載。 バックナンバー一覧 「この2年間のことです。私の周囲で二人の女性が、流産、死産の経験をしてしまいました」 東京都内のIT系企業で働く女性はそう明かす。2人とも、妊娠中も激務をこなしていたという。 働く女性の流産、死産の背景には、“マタハラ”がある。 セクハラならぬ、“マタハラ”という言葉をご存知だろうか。マタニティ・ハラスメントの略である。働く女性が妊娠・出産にあたって職場で受ける精神的・肉体的な嫌がらせ、いじめを意味する。実はマタハラの被害はかなり多い。 「海外出張の最終日、腹部に激痛が走った。出血も止まっていない。手でお腹を押さえながら、ホテルに戻ってトイレに駆け込むと、血の塊がぽとっと落ちた」 ジャーナリストの小林美希さんの著作『ルポ職場流産 雇用