証言記録東日本大震災 福島県三春町ヨウ素剤決断に至る4日間 1/3 未曽有の災害に襲われた人々と町の証言記録 第9回は福島県三春町です。 原発から遠く離れたこの町が、放射能から身体を守る薬の服用を決断しました。 三春は阿武隈山地の西の裾野に開かれた人口1万8000の小さな町です。 室町時代から続く城下町で、この地方の中心として発展してきました。 町の自慢は樹齢1000年と言われるしだれ桜の巨木滝桜です。 高さは14m。 毎年春になると、この木の生命力にあやかろうと30万人が訪れます。 三春にとって一番いい季節を迎える直前、あの地震が起こりました。 三春を襲った揺れは震度5強でした。 道路や家屋が次々と損壊し、町は混乱に陥ります。 そして三春から50km東にある東京電力福島第一原発で起こった事故が混迷に拍車をかけました。 そうした中、三春は放射のから身体を守る安定ヨウ素剤を入手。 しかし、服