これは昨年10月26日の菅義偉首相の所信表明にある言葉だ。菅首相はデジタル庁の創設や温室効果ガスの大幅削減、安心安全な東京オリンピック・パラリンピックの開催など具体的な政策を並べ、国民に対して「仕事師」としての自分を強くアピールした。 閣僚に対しても「国民のための働く内閣」をスローガンに据え、「一つひとつの仕事に真面目にこつこつ取り組む姿勢を示すことが重要だ」と訓示した。 菅首相には二世政治家や官僚出身議員によくある門閥、学閥、財力のいわゆる地盤・看板・カバンの支えがなく、「たたき上げの苦労人」「庶民派」のイメージが強かった。周りの意見や考え方をよく聞いて判断し、人心を掌握できる人物だと思われていた。 しかし、最近の菅首相の言動を見ていると、それとは真逆のように思えてならない。果たして国の舵取りという重い責任を担うことができる政治家なのだろうか。 尾身茂会長は「救える命が救えなくなる」と警