『ヒストリエ』 ヒストリエ(1) (アフタヌーンKC) あの大傑作『寄生獣』を描いた、岩明均による最新作だ。現在、「アフタヌーン」で不定期連載中で、単行本は9巻まで出ている。1年に1冊出るかどうかというペースだが、まだ読んでいない人は、完結まで待たずにリアルタイムで読むことをお勧めする。『寄生獣』以上の大傑作が生まれようとしていているのだから、リアルタイムで読まないともったいなすぎる。僕自身も1巻だけを読んだ時は、うまくハマれなかった。主人公のエウメネスの魅力もよくわからなかったし、物語も動き出さないし。でも、5巻が出た時にまとめて読んで、どハマりした。それ以来、新作をもっとも待ちわびている作品だ。 エウメネスも『寄生獣』のシンイチのように、一見、どことなく捉えどころのない性格だ。でも、よく知ってくると、すごく魅力が伝わってくる。マケドニア王国のアレクサンドロス大王に仕えた書記官・エウメネ