認知症医療の第一人者である医師の長谷川和夫さんが認知症になった。そして、「自分の姿を見せることで、認知症とは何か伝えたい」と、自らの認知症を公表する。家族に支えられながら講演活動を続けるが、そこには当事者としての不安、さらに家族の葛藤があった。長谷川さんとその家族の姿から、認知症を生き抜くための「手がかり」と「希望」をつむぐ。 認知症とは何かを伝えたい 認知症医療の第一人者である医師の長谷川和夫さん(90歳)には、かつての先輩医師から授かった言葉がある。 「君自身が認知症になって初めて君の研究は完成する」 そして、生涯をかけて認知症と向き合ってきた長谷川さん自らが認知症になり、2年前に公表した。 「自分の姿を見せることで、認知症とは何か、伝えたい。」(長谷川さん) 長谷川さんの認知症は「嗜銀顆粒性(しぎんかりゅうせい)認知症」で、進行が比較的緩やかだ。調子が良いときは自宅の書斎でひとり研究
![NスペPlus 認知症の第一人者が認知症になった](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/229afbbb44f29032a2028562e8146c9f244250cc/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.nhk.or.jp%2Fspecial%2Fplus%2Farticles%2F20200121%2Fimages%2Fog.jpg)