宇宙航空研究開発機構(JAXA)は8月30日、打ち上げを中止した新型ロケット「イプシロン」に関する記者会見を開催、これまでの原因調査状況について説明した。イプシロンは8月27日の打ち上げを予定していたが、打ち上げのわずか19秒前に異常が見つかり、打ち上げを中止していた。再打ち上げの日程は未定だ。 記者会見に出席したのは、JAXAの森田泰弘・イプシロンロケットプロジェクトマネージャと、長田弘幸・鹿児島宇宙センター射場技術開発室長(打上管制隊企画主任)。会見は内之浦宇宙空間観測所で開催され、JAXA東京事務所にも中継された。 なぜロール角がしきい値を超えたのか まずは改めて、8月27日に発生した事象を確認しておこう。 イプシロンは打ち上げ70秒前(X-70秒)より、自動カウントダウンシーケンスを開始する。これ以降は、あらかじめ設定されている通りの手順が自動で進行。カウントゼロで点火し、ロケット