今回、取材した寿技研もその1社で、医療関連の製品開発を始めて5年目になる今年は、植物性食品原料でリアルな模擬臓器を開発した。 これを使って医師らは、針や糸で縫ったり、電気メスで止血や切開、超音波メスで患部を切除したりなど、様々な練習を行える。 原料については言及を避けながらも、動物愛護意識の高まりや廃棄処理の観点から動物にも環境にもやさしいと国内のみならず、米国の学会でも評価されている。 寿技研は、ミニ四駆などのラジコンのタイヤを製造する埼玉県の下請けの町工場。1984年の会社設立から金型製作や金属部品加工を手がけてきた。 そんな同社が、なぜ模擬臓器を開発することになったのか。医工連携の人材を育成する「さいたま市メディカルエンジニアリング講座」で講演した同社社長の高山成一郎さん(49歳)に、その背景を聞いた。 植物性食品材料で人間の臓器をリアルに再現