今まで、何回かオタクの話をしたが、ほとんどは広義の「オタク」の話をしてきた。今回は、狭義の、そしてもともとの意味の「オタク」の話をしたいと思う。なぜなら、最近、「オタク」という言葉の定義が(本来の意味に)狭まってきたからだ。昔のように「電車オタク」「怪獣オタク」とはあまり呼ばれなくなった。 もともと、「オタク」というのは侮蔑語だった。オタクという言葉はもともとアニメファンの造った言葉だったが、これはアニメファン全体を指す言葉ではない。当時のアニメファンが、アニメ好きの中に自分たちとは本質的に異なる人々がいるのに気づいて、そういう人達を侮蔑的に呼んだ言葉だ。ここでは、「オタク」という言葉はそうした一部の人達を指して呼ぶことにし、そうでない人達を「マニア」と呼ぶことにする。 もともと、同人誌と言えば「このアニメがどんなに素晴しいか」あるいは「このアニメはどんなにクソか」という論評が主だった。お