日露両政府は30日、海上自衛隊とロシア海軍による共同訓練を新たにオホーツク海で行う方向で最終調整に入った。来月2日に初めて開く外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)で、合意を目指している。ロシアは同国周辺への中国の海洋進出に神経をとがらせており、海洋安全保障分野で日本との協力を拡大することで中国側を牽制(けんせい)する狙いがある。 中国海軍は7月14日、軍艦5隻が初めて宗谷海峡を経由しオホーツク海に進出。同海で原子力潜水艦を多く航行させるロシアは警戒感を強めた。中国は最近、北極海にも積極的に進出しており、ロシアの安全保障上の問題となっている。 海自とロシア海軍は、平成10年から日本海とロシア・ウラジオストク沖で、ほぼ毎年捜索・救難共同訓練を実施している。2プラス2では、この訓練をオホーツク海や北極海に広げ、中国の海洋進出への対抗を狙う。極東での警戒監視態勢でも協力を模索している。 両政府は、