東京電力の広瀬直己社長は8日、福島県の佐藤雄平知事と会談し、東電福島第一原発事故後、東電が作業員の拠点として借りているサッカー練習施設「Jヴィレッジ」(福島県楢葉町、広野町)について、2018年をめどに福島県側に返還する考えを表明した。Jヴィレッジは、県出資の一般財団が所有している。 広瀬社長は知事との会談後、「(20年の)東京五輪開催は良い目標になる。その1~2年前には元の通りに使えるよう工程表をつくりたい」と記者団に語った。東電によると、作業員の新たな拠点をどこに設けるかは未定という。 Jヴィレッジは福島第一原発から約20キロ南にあり、原発事故以降、東電が有償で借り、現在は1日約3千人の作業員が、廃炉や汚染水対策に向かう際の着替えや被曝(ひばく)測定に使っている。地元や日本サッカー協会は東電に早期の原状復帰と返還を求めていた。(大月規義)
東京電力福島第一原発の放射能汚染水漏れをめぐり、衆院経済産業委員会の閉会中審査が30日、9月中旬以降に先送りとなった。経産省が来週中に打ち出す汚染水対策を見極めてから、審議日程を再調整する。9月7日の国際オリンピック委員会(IOC)総会前に、委員会審議が紛糾すれば、2020年の東京五輪招致に影響しかねないとの判断も働いた。 汚染水漏れ、レベル3に 閉会中審査は、国会閉会中に重要案件を審議する必要があると国会が判断すれば、開くことができる。 経産委は30日に理事懇談会を開き、経産省の平将明政務官らが「来週中に現地対策本部を立ち上げ、具体的な対応に入る」と説明した。与党は「対応策をしっかり見て、もう少し時間をとったうえで、閉会中審査を検討したい」と提案し、野党も「政府の対策を邪魔するつもりはないので、対応が決まったら委員会を開いてほしい」と応じ、先送りが決まった。 続きを読む関連記事汚染水
かつて日本サッカー界のナショナルトレーニングセンターで「世界最高の天然芝」と評されたスポーツ施設「Jヴィレッジ」(福島県楢葉、広野両町)のフィールドが、原発事故対応のため駐車場や除染スペースとなっている。1997年の開設時から芝生管理の責任者として働いてきた松本栄一さん(56)は変わり果てたフィールドを前に「もう元には戻せない」と心を痛めている。 松本さんは浦和市(現さいたま市)職員だった90年代前半、Jリーグの開幕に合わせ、一年を通して緑色を保つ寒冷地向けの西洋芝を駒場スタジアム(さいたま市)へ導入することに成功。実績を買われ昨年3月までJヴィレッジでの芝生管理を任され、日本代表やJリーグのクラブ、アマチュアクラブの合宿や練習を支えてきた。 小まめな水やりや無農薬など、育成方法にこだわってつくりあげた最高レベルの天然芝は11面。傷みを防ぐため、時には代表チームにも使用を認めない厳格さで"
元J2熊本・加藤健太さん 「家族支える」引退、帰郷 勤務先のホームセンターで、買い物客に試飲を勧める加藤さん(左) 東日本大震災をきっかけに、プロの道を諦めたサッカー選手がいる。元J2熊本MFの加藤健太さん(24)=東松島市、塩釜FC出身=。被災した家族を支えるため引退して帰郷、地元企業の契約従業員として第二の人生をスタートさせた。 3月11日、熊本市のアパートでチームメートから震災を知らされた。テレビで津波を見て父親に電話したところ、「(東松島にも)津波が来ている」と告げられ、連絡が途絶えた。 5日後、チームを離れ山形空港を経て古里へ。自宅は1メートル50センチほど水に漬かっていたが、親戚の家に避難していた両親と祖母に再会できた。 熊本に戻って以降は「何でサッカーをやっているんだ」と悩んだ。塩釜FCのジュニアユースからJ1横浜Mのユースに進み、大阪学院大を経て入団して2年目。リーグ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く