「日本軍の残虐さを疑う生徒はいない」。米カリフォルニア州の公立高校に通う日本の男子生徒(16)と女子生徒(17)が、世界史や米国史の授業で「慰安婦」や「南京大虐殺」について、どのように習ったかを語った。男子生徒は、旧日本軍が慰安婦を強制連行したと記述、南京事件の被害を誇張して伝えている米大手教育出版社「マグロウヒル」(本社・ニューヨーク)の教科書で学んでいた。誤った歴史の拡散は深刻な事態を招いている。(ロサンゼルス 中村将) 男子生徒によると、世界史の授業は教師が史実に関する概要を教え、生徒が自宅で教科書を読んで復習するスタイル。「南京大虐殺」については教師が「それまでの歴史で類を見ない残酷さ」と説明していた。 マグロウヒルの教科書「トラディションズ・アンド・エンカウンターズ(伝統と交流)」は、南京事件について「ザ・レイプ・オブ・南京」という項目を立てて、《日本軍は2カ月にわたって7千人の