物質・材料研究機構(NIMS)は2月18日、血中の低分子尿毒素の1つである「クレアチニン」を選択的に除去できる高性能ナノファイバーメッシュを開発することに成功したと発表した。 成果は、NIMS 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点 生体機能材料ユニットの荏原充宏 MANA研究者、同・滑川亘希 博士研究員らの研究チームによるもの。研究の詳細な内容は、日本時間2月19日付けで「Chemistry World」に掲載された。 腎臓は生命維持に欠かせない臓器の1つだ。腎臓は1日に150リットルもの血液をろ過し、老廃物や毒素を尿として体外に排出することで、体を正常な状態に保つ。もし腎機能が低下してしまうと、体中に老廃物や毒素、水分などがたまり「尿毒症」といわれる中毒症状を起こしてしまう。 尿毒症は、皮膚や神経、循環器、消化器などにさまざまな悪影響を及ぼし、命にも関わる危険な症状だ。現在、わが国では慢性