3月16日に発生した福島県沖地震では首都圏でも最大で約210万軒の停電が発生したものの約3時間後にはほぼ解消した。短時間で復旧できた理由は、停電の“直接の原因”と同じだった。 東京電力パワーグリッドによると、首都圏の停電は送電網を保護する装置「UFR」(周波数低下リレー)が作動したため。UFRは送電網内の周波数の変化を検知すると自動的に一部地域への送電を停止する仕組み。送電網を保護する安全装置として各地の変電所に設置している。 なぜ送電を停止するのか 大きな地震が発生した時、発電所はタービンなど重要な設備の破損を防ぐために緊急停止する。しかし複数の発電所が同時に停止して電気の供給力が大きく減ってしまうと送電網内の需給バランスが崩れ、電気系統の周波数(富士川より東は50Hz)が大幅に低下してしまう。 周波数が低下すると電気の供給が正しく行われず、場合によってはその電力会社の管轄する地域全てが
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