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ブックマーク / d.hatena.ne.jp/matsuiism (2)

  • 中世の当事者主義 - heuristic ways

    以前少しだけ読みかけて、そのままになっていた郷和人『天皇はなぜ生き残ったか』(新潮新書、2009年)に再挑戦しようと思って、最初から読み返してみたら、ちょっと吃驚したことがあった。 第1章「古代天皇は厳然たる王だったか」の2「権力は徹頭徹尾、受け身である」という節で、中世の当事者主義について書かれていることが、渡辺京二『日近世の起源』(原著2004年)を思わせるような内容だったのである。もちろん、これは別に「剽窃」や「盗用」を意味するのではなく、両者が参照・依拠している典拠がたまたま同じだったということのようだ。渡辺氏は、笠松宏至の『日中世法史論』『法と言葉の中世』『徳政令』などを参照・引用文献として挙げており、郷氏も「代表的な法制史家、笠松宏至」に言及している。渡辺・郷両氏がそれぞれ互いのことを知らずに、共通の参考文献を基にして同じようなことを書いたということかもしれない。*1

    gimonfu_usr
    gimonfu_usr 2011/09/09
    "自力救済的武闘の終熄が、豊臣政権という軍事的に強大な、きわめて専制的" 絶対神の
  • 市民権と武装権 - heuristic ways

    私が最初に読んだ小熊英二氏の著書は、『市民と武装――アメリカ合衆国における戦争と銃規制』(2004年)だった。これは、「市民と武装――アメリカ合衆国における「武装権」試論」と「普遍という名のナショナリズム――アメリカ合衆国の文化多元主義と国家統合」の二の論文を収めたもので、前者はもともと1994年に発表されている(後者は1992年に執筆したが、未発表だったとのこと)。 最初に読んだときは「アメリカの銃規制問題」の歴史的背景を考察したものというぐらいの印象しか持たなかったが、今回再読してみて、氏の問題意識はむしろ、市民権の問題を「武装権」の歴史から捉えるというところにあることがわかってきた。 一七世紀イギリスの思想家ハリントンによれば、土地が君主や貴族によって独占されていた時代は傭兵や貴族が軍の主力となるが、共和制では土地を所有して自立した市民は自らの財産を守るため武装しており、こうした人

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