日本に襲いかかる「原発ゼロ」の代償――リチャード・カッツ 本誌特約(在ニューヨーク)(1) - 12/11/08 | 10:45 野田佳彦首相は原子力発電に関する態度を一度ならず転換した。民主党は不器用な素人集団であるという批判が正しいことを証明しようとしているかのようだ。 野田首相は、内閣の小委員会が採択し、自らも承認していた「原発ゼロ」を信じられないほどあいまいな発言に塗り替えてしまった。民主党は「原発ゼロ」あるいは「原発ほぼゼロ」を掲げながら、現政府や将来の政府がその達成に必要となる目標や方策を明確にはしていない。 エネルギー政策が混乱状態に陥る中、企業は国内と海外、どちらで事業を拡大すべきか決められずにいる。結果、原発支持の経済界にも原発を信頼しなくなった大半の有権者にもそっぽを向かれてしまった。 原発支持の自由民主党と近く政権を交代するから民主党のスタンスはどうでもいい、と