誰かの忘れ物を買えるという、ちょっと不思議な買い物体験ができる「鉄道忘れ物市」。販売されているのはすべて、電車内や駅で発見された忘れ物(落し物)です。一体どんな仕組みで成り立っているのか、気になるその裏側をこの道20年の専門業者や“鉄道忘れ物市マニア”の方に聞いてみました! 電車や駅の落し物が“買える忘れ物”になるまで「鉄道忘れ物市」 みなさんは、電車の中で忘れ物(落し物)をしたことありますか? 筆者の文(ふみ)は以前、酔っ払って傘を忘れた経験があります。その日は土砂降りだったこともあり、「もう誰かに盗られているかもしれない……」と思い、駅に問い合わせをせずにビニール傘を買って帰りました。 私のように、忘れ物をしても最初から戻ってこないとあきらめてしまう人や、そもそも忘れた(落とした)ことに気づかない人もいるため、鉄道会社には落とし主が不明な忘れ物が数え切れないほど眠っているといいます。