米国では感謝祭明けの先週末から11月30日の月曜日にかけて、ネット通販を利用する買い物客が増えたとみられる。ネット通販による売上高は、前年比10〜15%増を記録する見込み。豊富な品ぞろえと割安な価格設定による消費者へのアピールが功を奏した形だが、小売業界全体の収益増には必ずしも結びついていないのが実情だ。 4年ほど前から使われるようになった「サイバーマンデー」。感謝祭明けの月曜日にネット通販の売り上げが急増することからのネーミングだ。今年のサイバーマンデーである11月30日、オンライン・マーケティング会社のコアメトリックスによれば、特売を行ったオンライン店舗の売り上げは、前年比16%の増加となった。 同社が調査対象とした小売業500社のオンライン店舗は、ニューヨーク時間の月曜午後3時の時点で、感謝祭翌日の金曜日(ブラックフライデー)とほぼ同水準の売り上げを達成。実店舗を上回る販売ペース
不況で個人消費が低迷するなか、クレジットカード利用が堅調に推移している。業界団体の日本クレジット協会が16日まとめた2009年3月末のクレジットカード発行枚数(400社集計、有効残高)は3億1783万枚で、前年同期比3.0%増加した。成人1人当たりの平均所有枚数は3.2枚。カード会社は近年、航空会社などと組み「ポイント還元」といったサービスを加速しており、“お得感”に訴えた戦略がカード利用を伸ばしているようだ。 カード発行枚数を系列別にみると、銀行系カードが1億2718万枚で一番多く、同4.6%増で伸び率も最も高かった。 次いで百貨店などの流通系カードが9166万枚で同1.4%増。一方、割賦購入斡旋(あっせん)の信販系カードは6059万枚で同1.4%減少した。 金額も拡大している。同協会が同日まとめた08年度のクレジットカードショッピング信用供与額(320社集計)は38兆471億円で
東京の人材派遣会社に勤務する佐山亜希子さん(41)は、残業手当がなくなり年収が約120万円減ったため、自分の消費行動を見直した。佐山さんが最初にしたことの一つは「ルイ・ヴィトン」や「グッチ」など高級ブランド物の購入を控えることだった。 埼玉県在住の佐山さんは「切り詰められるところから切り詰めている。ブランドに興味がなくなったわけでなく、余裕がなくなったから」と話している。 佐山さんは生活費を倹約しており、それは人口減少や賃金低下とともに、日本の景気低迷の要因となっている。ブルームバーグ・ニュースがエコノミスト17人を対象にまとめた予想中央値では、日本経済は今年、5.7%のマイナス成長が見込まれている。米コンサルティング会社ベインによると、今年の日本国内の高級品消費は190億ユーロ(約2兆5600億円)と、2005、06年に付けたピークの220億ユーロから14%減少する可能性がある。
大手百貨店5社の2009年中間連結決算が9日出そろい、首位の三越伊勢丹ホールディングス(HD)が営業赤字となったほか、各社とも軒並み大幅な減収減益に陥った。利益率の高い高額品や衣料品が不振を極め、消費不況から抜け出せない厳しい状況が浮き彫りになった。有効な打開策も見いだせておらず、雇用・所得不安が一段と強まる中、通期業績はさらに厳しさを増しそうだ。 9日発表した三越伊勢丹HDの9月中間連結売上高は、6171億円と前年同期に比べて12.5%減の大幅減収。売り上げの約7割を占める三越と伊勢丹について、主力の衣料品や宝飾品など高額品の販売不振が響いた。グループ内で、前年同期に比べて約115億円の販管費削減を実施したものの大幅減収を補えず、営業赤字に陥った。個別では伊勢丹は営業黒字を確保したものの、企業業績の悪化で法人需要の落ち込みが激しい三越は、38億円の営業赤字だった。 中間期の状況を踏ま
リングヂャケットが企画したブロックチェック柄のダブルジャケット。体全体にフィットしたシャープな印象だ=大阪・淀屋橋 前回、芯(しん)無し一枚仕立ての軽量ジャケットがトレンドとなっていると紹介させていただきました。肩パッドなどの服資材を省き、軽量化したジャケットは、非常に快適で着用していてストレスを感じない、現代にフィットしたアイテムといえるでしょう。着心地だけでなく、見た目にもリラックスしてみえるのが今人気の理由です。 さて、そんな軽量仕立てとともにトレンドとして人気が出てきているアイテムがあります。何だと思います? 2つボタンやセンターベントのスーツ? ナローラペルの細身のジャケット? コンケープドショルダーの構築的なジャケット? いずれも違います。実はダブルブレステッドのジャケットなのです。ダブルと聞いて『何か古臭い! バブルのときにはやったアイテムだ!』と連想する方が多いのではな
米小売業界が運営するオンラインショップでは値引きやインターネットの環境改善が功を奏し、多くの買い物客がネット通販を利用している。米百貨店のメーシーズや米衣料品小売り大手のギャップ、カジュアルブランドの米セレクトショップチェーン、アーバン・アウトフィッターズ(UO)では、ネット通販が今年の年末商戦の各社売り上げを下支えしそうだ。 ◆掘り出し物探し メーシーズのニューヨーク店。9月の同社のネット通販売上高は前年度比で15%増えた(ブル−ムバーグ) メーシーズによると、9月中のネット通販の売上高は前年同月比で15%増えた(売上高全体は同2.4%減)。4〜6月期(第2四半期)のギャップのネット通販売上高は前年同期比で17%伸び、売り上げ全体の約7%を占めた。全体の売上高は同7.3%減だった。UOでも同期のネット通販売上高は17%増と急増。1%増にとどまった全体の売上高を上回る伸びだった。
繊維メーカー各社が、衣料品事業でオーダーメードなど個人の好みに細かく対応する商品の展開に力を入れている。カジュアル衣料店「ユニクロ」などの安価な大量生産品が人気を集める中、多品種・少量生産を通じて「自分だけのお気に入り」を手にしたい消費者の需要を取り込み、巻き返しを図る狙いだ。 グンゼは、下着を1枚ごと違う色や柄に染色できる製造装置を開発し、多品種・少量生産を本格化する。第1弾として、11月に下着の主力ブランド「ボディワイルド」で、100色・4サイズをそろえる新シリーズ「100カラーボクサー」=写真=を携帯電話の通販サイトを通じて発売する。 従来の製造装置では、下着の色や柄の染色を数百枚単位で行うため、商品の色や柄のバリエーションを大幅に増やすことが難しかった。新装置は染料の量を自動調節し24時間無人で稼働を続けられるため、生産コストも抑えられるという。 同社は、「需要動向に合わせて
ジーンズ業界が、総合スーパーなどによる激安品の相次ぐ発売に悲鳴を上げている。低価格志向を強める消費者が飛びつき、顧客離れが加速しているためだ。ジーンズメーカーや、ジーンズを主力商品とする衣料品店チェーンは、軒並み業績を悪化させている。 「リーバイス」ブランドを展開するリーバイ・ストラウス・ジャパンが今月発表した2008年12〜09年8月の第3四半期決算は売上高が前年同期比19.7%減の約132億円と大きく落ち込んだ。 カジュアル衣料販売大手のジーンズメイトも先月、10年2月期の連結営業損益予想を従来の2000万円の黒字から3億9000万円の赤字に下方修正した。ジーンズメイトの福井三紀夫社長は「激安品に顧客を食われた」と肩を落とす。 深刻な販売不振を受け、事業徹底や縮小の動きも出ている。国内メーカー大手のボブソン(岡山県岡山市)は月内にも、「ボブソン」ブランドを企業再生会社に譲渡
■2011年進出の伊勢丹 迎え撃つ高島屋 建設が進むJR大阪三越伊勢丹が入る駅ビル(右)と増床工事中の阪急百貨店梅田本店。下は同店の1期工事リニューアルオープンに詰めかける買い物客=大阪・梅田 「新宿と北海道の仇(あだ)は大阪で討つ」。百貨店業界で強烈なライバル関係にある高島屋と伊勢丹による盟主をかけた“大阪最終決戦”が幕を開ける。高島屋は、伊勢丹の本拠地で仕掛けた“新宿戦争”に続き、北海道の老舗、丸井今井の争奪戦でも敗れた。今度は2011年に三越伊勢丹が高島屋の本拠地の大阪に乗り込んでくる。高島屋は同年に経営統合する阪急阪神百貨店を傘下に持つH2Oリテイリングとともに各店の増床を着々と進め、返り討ちにする構えだ。 ◆謙遜の裏で必勝態勢 「名乗りを上げるなんておこがましい。地域1、2番店どころか3番店にもならないですよ」 伊勢丹幹部は、こう謙遜(けんそん)する。 同社と三越を傘下
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く