稲わらの飼料利用拡大に取り組む県は、稲わらを発酵させる「稲わらサイレージ」普及の可能性を模索している。飼料用稲わらは業者に引き渡すまで天候や保管場所に左右されるが、フィルムで密封してサイレージ化することで、稲作農家の負担軽減と利用拡大が期待されるためだ。稲わらサイレージは国内でもあまり流通していないため、県は稲作農家や畜産農家の反応を見ながら県内でのニーズを探る方針だ。 県内では刈り取り後の稲わらを活用する取り組みを推進。特に稲作農家の多い西北地区ではかつて焼却処分する「わら焼き」が問題となったが、現在は畜産農家の多い県南地域などに向けて、飼料として流通させる動きが強まっている。 現行は刈り取り後の稲わらを田で乾かし、ロールベーラと呼ばれる収集機械でロール状にし、収集業者や畜産農家に引き渡す。ただ刈り取り時期は降雨と重なることが多く、稲作農家は他の田や大豆の刈り取りと並行しての稲わら管理作