・心霊写真 宗教学者が宗教、科学、芸術の3つの視点で欧米の心霊写真を研究した本。(もちろん心霊写真満載ですが、実はあまり怖くはありませんよ)。 まず19世紀から20世紀初頭の心霊写真の原版は(撮影技術は稚拙だが)芸術作品に近い上質なものが多いことに驚かされる。(それを明らかにするために、この本は印刷にこだわっている)。現代のピンボケ心霊写真とは比較にならない。その洗練の理由の一つが当時の心霊写真は鑑賞を前提として作られたものだったからだ。3000枚も心霊写真を作成したプロの写真家も存在した。人々は誰か大切な人を亡くしたとき、自分の写真を撮ったのである。その横に死者に似た「エクストラ」が浮かび上がってくるのを期待して。 「心霊写真は死別を儀式化し、商業化した。嘆き悲しむ親族や友人たちにとって、心霊写真師の前でポーズを取ることは、故人の生前に「普通の」写真師を訪れたのと同様に、そして個人の死後
・ゲームと犯罪と子どもたち ――ハーバード大学医学部の大規模調査より 「1994年から2001年までに殺人、強姦、強盗、加重暴行による逮捕者数は44%減少し、逮捕者数に占める青少年の割合は1983年以来最低となった。1993年には殺人事件による青少年の逮捕者数が3790人に達したが、2004年は1110人で71%減少した。」 ちなみに1995年が一般には暴力的とされるアクションゲームの大ヒット作『DOOM』の発売年である。この7年間はゲームが一般に浸透していく時期であった。一般の予想に反して、米国では(おそらく日本でも)ゲームの人気と現実世界の青少年の暴力は確実に反比例していたのである。 この本はハーバード大学医学部は1257名の子供と500名の保護者、数百名の業界関係者を対象に、ゲームが子供に与える影響を科学的に調査した報告である。結論からいうと、いくつかの相関はあるが、子供のゲームと暴
人望厚いミステリ評論家 アントニー・バウチャー (Anthony Boucher) 〔別名 H・H・ホームズ (H. H. Holmes)〕 アメリカ黄金時代の本格作家ですが、それよりもむしろミステリ評論家として、そして編集者として有名な人物です。 ハードボイルドやスパイ、サスペンス小説が台頭し、本格作家が勢力を弱めつつあるアメリカにおいて、クレイトン・ロースン、ランドル・ギャレット、ハーバート・ブリーンらとともにその最後を飾った作家の一人で、作風はディクスン・カー風の密室犯罪・不可能犯罪ものといえます。 全部でバウチャー名義で5作、H・H・ホームズ名義で2作の長編を発表しています。 カリフォルニア州のオークランドに生まれ、本人は劇作家志望で学生時代から演劇活動を積極的にしていました。またその一方で、語学が非常に得意だったらしく、フランス語、スペイン語、ポルトガル語を習得して、小説の英訳も
「ウェブリブログ」は 2023年1月31日 をもちましてサービス提供を終了いたしました。 2004年3月のサービス開始より19年近くもの間、沢山の皆さまにご愛用いただきましたことを心よりお礼申し上げます。今後とも、BIGLOBEをご愛顧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。 ※引っ越し先ブログへのリダイレクトサービスは2024年1月31日で終了いたしました。 ※10秒後にBIGLOBEのおすすめページに遷移します
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安心社会から信頼社会へ―日本型システムの行方 (中公新書) 作者: 山岸俊男出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 1999/06/01メディア: 新書購入: 26人 クリック: 297回この商品を含むブログ (117件) を見る を読んだ。著者は自身の心理学実験から日本社会と欧米社会を「安心社会」と「信頼社会」とそれぞれ規定し、その上で日本社会は現在、終身雇用制度の崩壊などを通じて安心社会から信頼社会への移行段階にあり、それが多くの日本人が社会や政府に対して「安心」を失い不安になっている原因だとする。 本書の論点は主に二つある。一つ目は、日本人の「集団主義」は小さなサークルを作ることで社会的やりとりをその中に限定し、それによって不確実性を下げて、各主体の利益を高めようとする意図の表れであるのに対し、欧米社会は見ず知らずの人を信頼することで新たな他者との関係を生み出す可能性を向させる社会
安心社会から信頼社会へ―日本型システムの行方 (中公新書) 作者: 山岸俊男出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 1999/06メディア: 新書購入: 26人 クリック: 297回この商品を含むブログ (114件) を見る 記憶にある限りでは読むのが初めてな、社会心理学の本。 これまでの日本は、安心社会と呼べるようなものであり、近年それが揺らいでいる。新たな社会のあり方として、信頼社会へ移行してゆくべきではないか、という内容。 安心社会とは、社会的不確実性が何らかの形で打ち消されている社会のことを指す。例えば、本書で引かれているピーター・コロックという研究者の出す事例によれば、東南アジアにおけるゴムの取り引きだ。この地域においては、生ゴムの取り引きは特定の生産者と特定の仲買人との間で、しばしば何世代にもわたって行われていた。 一方の信頼社会とは、社会的不確実性が存在する際に、あえてコミ
安心社会から信頼社会へ―日本型システムの行方 (中公新書)作者: 山岸俊男出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 1999/06メディア: 新書P8 「現在の日本社会が直面している問題は、安定した社会関係の脆弱化が生み出す「安心」の崩壊の問題であって、欧米の社会が直面している「信頼」の崩壊の問題とは本質的に異なった問題だと筆者は考えています。筆者は信頼を、集団主義の温もりのなかから飛び出した「個人」にとっての問題であると考えており、したがって集団主義社会の終焉が生み出す問題は安心の崩壊の問題であると同時に、集団の絆から飛び出した「個人」の間でいかにして信頼を生産するかという問題だと考えています。」P13 混同されがちな信頼: 「能力に対する期待としての信頼と、意図に対する期待としての信頼の違い」を区別すべき: 「簡単にいえば、相手がやるといったことをちゃんと実行する能力をもっているかと、
安心社会から信頼社会へ―日本型システムの行方 (中公新書) 作者: 山岸俊男出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 1999/06/01メディア: 新書購入: 26人 クリック: 297回この商品を含むブログ (117件) を見る ●レビュー内容内容(「BOOK」データベースより) リストラ、転職、キレる若者たち―日本はいま「安心社会」の解体に直面し、自分の将来に、また日本の社会と経済に大きな不安を感じている。集団主義的な「安心社会」の解体はわれわれにどのような社会をもたらそうとしているのか。本書は、社会心理学の実験手法と進化ゲーム理論を併用し、新しい環境への適応戦略としての社会性知性の展開と、開かれた信頼社会の構築をめざす、社会科学的文明論であり、斬新な「日本文化論」である。 ●目 次 第1章 安心社会と信頼社会 / 第2章 安心の日本と信頼のアメリカ / 第3章 信頼の解き放ち理論
・アブダクション―仮説と発見の論理 これは絶賛すべき素晴らしい本である。人間の創造的能力、ひらめきの正体をずばり言い当てている。本当におすすめ。記号学で知られる偉大な論理学者・科学哲学者チャールズ・パース(1839~1914)の思想を一般向けにわかりやすく説明している。 アインシュタインは「経験をいくら集めても理論は生まれない」と言った。観察によってデータをいくらたくさん集めても、既存の理論の検証が進むだけである。帰納法からは斬新な新理論、イノベーションは生まれない。論証を行うのみである演繹法からも無論、新しい理論は出てこない。 パースは人間の推論には演繹と推論とアブダクションの3つの形式があるのだと指摘した。 アブダクションとは、 驚くべき事実Cが観察される しかしもしHが真であれば、Cは当然の事柄であろう、 よって、Hが真であると考えるべき理由がある。 という推論形式である。 説明すべ
「米国の子どもたちにも読んでもらいたい」と「はだしのゲン」完訳を喜ぶ中沢さん=広島市中区の広島市役所で23日、矢追健介撮影 原爆の惨禍を描いた漫画「はだしのゲン」全10巻の英訳をボランティアが完成させた。米国の出版社から8巻まで刊行されてきたが、今夏全巻そろう。漫画家、中沢啓治さん(70)が23日、広島市で記者会見し、「原爆を投下した米国市民にこそ、人間がどんな目に遭ったかを知ってもらいたい。米国の子どもたちがゲンの友達になってくれれば、次世代で核兵器をなくせるかもしれない」と、核兵器への道義的責任を語ったオバマ大統領の米国を意識しつつ語った。大統領一家にも贈呈する。 ゲンは、中沢さんが広島での被爆体験に基づき、1973年から「少年ジャンプ」に連載。子どもの目線で語る被爆体験が共感を呼び、読み継がれている。米国での出版は、中沢さんの悲願だった。 76年にボランティアグループが複数の言語で翻
東京ディズニーランドでの客とスタッフのエピソードを集めた本としてベストセラーになっている「最後のパレード ディズニーランドで本当にあった心温まる話」(サンクチュアリ・パブリッシング発行、中村克著)に、読売新聞に掲載された「小さな親切はがきキャンペーン」の入賞作品がほぼそのまま収録されていることがわかった。 ほかにも、掲載されている複数のエピソードが、過去にインターネットの掲示板「2ちゃんねる」に投稿された文章と酷似していることも明らかになった。 読売新聞掲載の作品とほぼ同じ内容だったのは「大きな白い温かい手」と題された文章で、脳梗塞(こうそく)で障害が残った車いすの夫とその妻が、「ドナルドダック」に背中や腕をさすられ、感激したという話。社団法人「小さな親切」運動本部が2004年に実施した同キャンペーンで日本郵政公社総裁賞を受けた作品に酷似しており、文末を「です・ます」にしたり、「重度の」を
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