ロイター通信によると仏パリのカフェで戦わされていた右派と左派の政治論争が仮想現実空間に持ち込まれ、暴力的な抗争に発展している。 舞台となっているのは仮想ゲーム「セカンドライフ」。米ゲーム会社、リンデンラボ(カリフォルニア州)が運営し、世界で約200万人が「アバター」と呼ばれる分身を操って活動している大規模仮想空間だ。 今春の大統領選に出馬を表明している社会党のロワイヤル元環境相と、極右政党・国民戦線(FN)のルペン党首は、支持者拡大を狙いに、それぞれ昨年12月末、セカンドライフ内に事務所を設置していた。ところが、先週から両党の支持者が操るアバター同士が相手の事務所の打ち壊しや格闘などを繰り広げるようになったという。 大統領選はロワイヤル候補と中道保守の与党、国民運動連合(UMP)党首のサルコジ候補による事実上の一騎打ちの様相を見せているが、2002年の前回選挙で善戦したルペン氏