ベトナム国営のエネルギー企業「ペトロベトナム(PVN)」のディン・ラー・タン会長(ベトナム共産党中央委員)は23日、ベトナム国会が否決した日本の新幹線方式による高速鉄道計画について、ベトナム政府が国会に修正案を再提出する方針を明らかにした。内閣府での荒井聰国家戦略相との会談で語った。 会談で荒井氏は、日本として高速鉄道などのインフラ輸出を進めたい意向を表明。タン会長は「高速鉄道の政府案は、国会から再精査の注文が付いた。必要な修正を加え、再検討している」と、国会に再提案する方針を説明した。 ハノイ―ホーチミン間の南北1500キロを結ぶ高速鉄道計画は、558億ドル(約5兆1千億円)と巨額な事業費への慎重論が多く、ベトナム国会が19日、否決していた。 PVNはベトナム最大の国営企業。タン会長はPVNの石油精製施設や発電所などの整備計画への日本企業の参加を求めて、来日している。