※イラストをクリックすると拡大します 「過保護」と思われるかもしれない。でも、親にしかできないサポートがある。就職戦線は、もはや一人では勝ち抜けないほどに、厳しさを増している。(AERA編集部・甲斐さやか) 握りしめたハンカチからは、柔軟剤のにおいがした。母が好んで使うフローラルの香り。思わず笑顔を思い出していた、と彼女は言う。 ■「お祈りメール」に絶望 私立大4年の女子大学生(21)。志望企業の最終面接直前、緊張のあまり駆け込んだトイレでのことだ。 「きっと大丈夫よ、というママの声が聞こえたような気がして、急に気分が楽になりました」 毎日、ハンカチとシャツにアイロンをかけ続けてくれた母。一人じゃないんだと妙に安心できた。結果、面接では落ち着いて話せたし、内定も無事ゲットできた。 2007年に大学に入学したころは、こんなに過酷な就職活動になるとは想像もしていなかった。だが、