神戸市で1997年に起きた連続児童殺傷事件の加害男性(32)=事件当時14歳=が書いた手記『絶歌』から、私たちは何を読み取ることができるのか。2人の識者に聞いた。 荻上チキさん(評論家) 前提として、表現の自由を確認しておきましょう。加害者本が多数出る中で、「元少年A」に限っては何も言ってはならない、なんて話はありえません。そのうえで言えば、僕は内容面でも形式面でも、本書を評価しません。 僕は元少年と同世代です。当時はメディアにより、「酒鬼薔薇世代」「キレる少年」とひとくくりにされていました。20年が経ち、犯罪への語り方も変化しています。少年犯罪が増加・凶悪化しているという「誤報」も最近では減り、「心の闇」などでなく療育や福祉の重要さが語られるようになりました。そうした今にあって、この本は20年前で時が止まっている。 『絶歌』で著者は、第一部で事件当時の自分を語り、第二部で退院後の話を書い
【サンパウロ=宮本英威】米自治領プエルトリコは同地域が抱える約720億ドル(約8兆8600億円)の債務について、支払期限の延期などを要請する方針だ。ガルシア・パディジャ知事が29日付掲載の米紙ニューヨーク・タイムズとの会見で明らかにした。パディジャ氏は債務について「支払うことはでき
ギリシャの債務問題でチプラス首相は、30日に期限が迫ったIMF=国際通貨基金への債務の返済について、「実現可能な合意に至ることができなければ、返済はできない」と述べ、ギリシャはおよそ2000億円の債務を返済できないという見方を、みずから初めて明らかにしました。 このため、ギリシャ政府は必要な資金を確保できず、債務を返済できない見通しとなっていましたが、期限を翌日に控えた29日、チプラス首相はテレビに出演し「返済できる唯一の方法は30日までに実現可能な合意に至ることで、それがなければ返済はできない」と述べ、IMFへの債務の返済はできないという見方を、みずから初めて明らかにしました。 その一方で、チプラス首相は「ユーロ圏各国などの債権者が、ギリシャをユーロの外に追い出してしまいたいわけではなく、そうすることもない」と述べ、ユーロ圏への残留に強気の姿勢を見せました。 また、ギリシャ政府が来月5日
Translating Haruki Murakami in the World 40以上の言語に翻訳されるほど人気が高いのは「わかりやすい」から 村上春樹の作品が世界中で人気を博していることはよく知られている。アメリカやイギリス、フランス、ドイツ......それにアジアや南米の国々まで。世界の40を超える言語に翻訳されているのだ。毎年のようにノーベル賞候補に挙げられる村上は、間違いなく現代を代表する世界的作家だろう。 その人気は、ヨーロッパの真ん中に位置し、美しい都プラハを擁するチェコでも変わらない。チェコは人口約1000万人。中欧の小国だが、フランツ・カフカ、カレル・チャペック、ミラン・クンデラなどの偉大な作家を輩出してきた。村上は2006年に、栄誉ある文学賞のフランツ・カフカ賞をプラハで受賞している。 かの地での人気は、文学大国としての土壌ゆえだろうか。それとも国境を超えるハルキ人気
和歌山県太地町で行われているイルカの追い込み漁や捕鯨をテーマにしたドキュメンタリー映画の制作に取り組んでいる米国在住の佐々木芽生(めぐみ)監督(53)が29日、同県新宮市内で記者会見し、「太地は世界で起きているクジラ・イルカ論争の縮図。映画を通して健全な対話を促すきっかけになれば」と語った。 米国で2009年に公開された映画「ザ・コーヴ」で追い込み漁が批判される一方、日本からの反論が少ないことに疑問を抱き、10年から太地町で映画制作の取材と撮影を開始。反捕鯨団体「シー・シェパード(SS)」がイルカ漁を監視する様子や、それを避ける住民、警戒にあたる警察官らの姿を撮影し、漁船に乗り込んでハナゴンドウやスジイルカを湾内に追い込む様子もカメラに収めた。 佐々木監督は「日本がクジラをとり続ける文化的な背景など、反捕鯨団体の主張も含めて問題を俯瞰(ふかん)した形で見てもらえれば」と新作映画の狙いを説明
30代半ばを過ぎた頃から女性は卵子の老化で妊娠しにくくなると言われていますが、男性の精子も同じ頃から老化することを知ってほしいと、不妊治療の専門医が千葉県の大学で講演し、学生たちに「正しい知識を持って人生設計を考えてほしい」と呼びかけました。 齊藤医師は女性の社会進出が進むなかで、のちに不妊に悩む女性を多く診察してきた経験から、女性が30代半ばを過ぎた頃から妊娠しにくくなる「卵子の老化」について啓発してきました。 一方で男性の精子も同じ頃から次第に老化し、不妊に関係することを若いうちから知ってほしいと、今回、大学で講演することになり、男子学生を中心におよそ40人が集まりました。 この中で齊藤医師は海外の研究データを示しながら、男性も年を重ねるとともに、精子の遺伝子に異常が見られる割合が増えるなど、精子の老化が進むと説明しました。 そのうえで「男性が子どもを持ちたいと希望したときから、相手が
本領域には5つの研究分野のチームがありますが、これらの研究分野は、どのような観点から選ばれたのでしょうか? 間野:日本のがん研究では、これまで培養細胞や実験動物を用いて様々な解析が行われ、多くの成果をあげてきました。これを発展させてがんをより深く理解し、よりよい治療につなげていくには、やはり患者さんのサンプルを用いた解析が必要です。 日本には、大規模な臨床腫瘍ネットワークがいくつかあり、がんの新しい薬がつくられたときに、従来の薬と比べて効き方はどうか、副作用はどうかといった臨床研究を数百ないし数千人規模で行ってきた蓄積があります。そこで、本領域では、臨床腫瘍ネットワークと最先端のゲノム解析グループがタッグを組み、患者さんのサンプルのゲノム・エピゲノムを解析する体制をつくりました。こうした解析結果をもとにして、がんの診断や治療を大きく進歩させることを目指しています。 5つの研究分野のうち、「
文部科学省「次世代がん研究シーズ戦略的育成プログラム」は、難治性がんをおもなターゲットとし、がんの画期的な治療法を開発するプロジェクトです。2015-06-18 がん研究とご協力に関する一般向け説明パンフレットを公開しました 2015-06-17 P-DIRECTデータ共有ガイドライン第2.1版を公開しました。 2015-03-31 「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」について関連する文書へのリンクを掲載いたしました 2015-03-31 プログラムの拡充に伴い、HPを更新しました。 2015-03-31 プログラムリーダー(野田哲生 がん研究会)インタビューに記事を追加しました。 2015-03-31 創薬基盤融合技術育成領域および分子イメージング技術研究分野(渡邊恭良 理化学研究所)インタビューを追加しました。 2015-02-02 ゲノム解析データポータルを公開しました。 2
【北京=河崎真澄】中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)の設立協定への署名式が29日午前、創設メンバー57カ国の代表が出席し、北京市内の人民大会堂で行われた。 新たな国際金融機関はメンバー国が今後、それぞれ批准手続きを行い、年内に正式発足する。中国主導の国際金融機関は初めて。先進7カ国(G7)で参加を見送った日米と創設メンバーに加わった英国、ドイツなどと対応が分かれた。 AIIBの資本金は1千億ドル(約12兆3千億円)で中国が約30%を引き受けて最大出資国となり、運営上の「拒否権」を握る。本部は北京。中国財政次官やアジア開発銀行(ADB)副総裁を歴任した金立群AIIB設立準備事務局長が初代総裁に就く方向で、国際金融機関ながら中国色の極めて濃厚な組織となる。 中国の楼継偉財政相は署名式で、「中国がアジアと世界の経済発展に国際的な責任を引き受ける重要な取り組みだ」と強調した。 一方で
高脂肪食に高レベルの塩分を加えると体重が増加しなかったという、動物実験の結果が出た。 にわかには信じがたい結果で、研究グループも驚きを隠さないが、そのまま生活に取り入れるのではなく、何らかの薬につなげないかと見ているようだ。 米国アイオワ大学の研究グループが、国際的科学誌ネイチャー系のオンライン誌サイエンス・リポーツで2015年6月11日に報告した。 ファストフードで太るよね ファストフードと加工食品が体内の快楽を呼び起こして太らせる、というのは、現状ではほぼ通説のようになっている。実際に研究報告でもファストフードは肥満につながるといった報告も珍しくはない(肥満を防ぐファストフード店のメニュー、書くと良いのは「歩く時間」「歩く距離」)。 研究グループは、脂肪と塩分が一緒になると、食事の摂取量と体重を増加させるだろうと考えた。 ネズミのエサを変えて実験 そうした仮説に基づくネズミを使っ
「ご飯の給食に牛乳は合わない」として、コメどころの新潟県三条市は、ことし9月の給食の献立から牛乳を外す方針を固めました。一方、必要なカルシウムの摂取量を保つため、給食とは別の時間帯に「ドリンクタイム」を設けて牛乳の提供は続けるということです。 こうしたなか、「ご飯の給食に牛乳は合わない」という理由で去年12月からの4か月間、試験的に牛乳の提供を取りやめ、廃止するかどうかの検討を進めてきました。 その結果、牛乳の代わりに「大豆」や「煮干し粉」などを使うことで、子どもたちの成長に必要なカルシウムの摂取量を満たすことができ、給食の食べ残しの量もほとんど変わらなかったとして、三条市は給食の献立から牛乳を外す方針を固めました。 文部科学省によりますと、自治体が牛乳のない学校給食を実施する例は聞いたことがないということです。 一方、牛乳がないままでは必要なカルシウムの摂取量を保つメニューを作り続けるこ
セルビアの首都ベオグラード市内の公園で、儀仗兵が見守るなか除幕されたガブリロ・プリンツィプの銅像(2015年6月28日撮影)。(c)AFP/ANDREJ ISAKOVIC 【6月29日 AFP】セルビアの首都ベオグラード(Belgrade)で28日、101年前にオーストリア皇太子夫妻を暗殺したセルビア人青年ガブリロ・プリンツィプ(Gavrilo Princip)の銅像の除幕式が市内の公園で行われた。 101年前の1914年6月28日、当時19歳だったプリンツィプはオーストリア・ハンガリー二重帝国領だったボスニア・ヘルツェゴビナのサラエボ(Sarajevo)でオーストリアのフランツ・フェルディナント(Franz Ferdinand)皇太子夫妻を殺害。これが第1次世界大戦(World War I)のきっかけになったとされる。しかしセルビアでは愛国者として英雄視する人も少なくない。(c)AFP
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