ここはある大学のある先生の研究室。中世の研究をしているらしいこの先生のもとには、いつもフランス語の疑問をもつ学生たちが遊びにきます。今日は高校時代に世界史が大好きで大学ではフランス語を履修している学生がやってきたようですよ。 学生:先生、フランス語っていつから話されていたのですか? 先生:今残っている最も古いフランス語の文献は842年に書かれた『ストラスブールの宣誓』 Serments de Strasbourg[注1]という軍事・外交上のテクストなんだ。フランス語のテクストがこの時代に書かれていたのだからフランス語が話されていたのはそれ以前からになるね。でもいつから「フランス語」が話されたとなると、はっきり言えないところがあるんだ。 学生:なぜですか? 先生:フランス語っていうのは、そもそもは古代ローマ帝国領内で話された口語ラテン語がなまった言葉なんだよ。ところで君は世界史選択だったよね
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