ブックマーク / number.bunshun.jp (10)

  • 呂比須新監督の“フライパン革命”。新潟を4日間で変えた異例の手法。 - Jリーグ - Number Web - ナンバー

    5月20日、デンカビッグスワンスタジアムのピッチでは、アルビレックス新潟・呂比須ワグナー新監督の初戦、北海道コンサドーレ札幌戦のキックオフの瞬間が刻々と近づいていた。 この日、スタメンから外れたチーム最年長で副キャプテンの間勲は、ロッカールームから歩いてベンチへ向かっていた。すると、ベンチのほうからスタッフに呼ばれた。 「早く来い! 肩を組むぞ!」 慌てて駆け寄りながら、自分の後ろからベンチへと向かっている他のメンバーを大きな声で呼ぶ。 「早く、みんなで肩を組むぞ!」 間が肩を組んだ右隣はメディカルの山和恒トレーナー、左は控えGK守田達弥だった。目の前のピッチでは、仲間たちが自分のポジションへと散らばっていく。そして山雄大レフェリーが試合開始を告げるホイッスルを吹いた瞬間、呂比須監督の咆哮を皮切りに、肩を組む全員が雄叫びを挙げた。 自分も周りも、何を叫んでいるのか分からない。けれど

    呂比須新監督の“フライパン革命”。新潟を4日間で変えた異例の手法。 - Jリーグ - Number Web - ナンバー
  • なぜ巨人・南アを日本の小兵が倒せた?ラグビーW杯の“80分間すべて奇襲”!(大友信彦)

    目の前で起きている出来事に、現実感がなかった。 ラグビー日本代表が、ワールドカップで、南アフリカを倒す。 果たして、そんなことが起こりうるのか。 南アフリカと言えば、世界に冠たる巨人国だ。 他を圧する雄大な体格でボールを奪い、密集を制圧し、試合を支配する。世界王者・ニュージーランドと互角の対戦成績を残してきた唯一のライバルであるもうひとつのラグビー王国。ワールドカップでは2度の優勝を飾り、過去4敗しかしていない。 対して日本代表は、過去7度行われたすべてのワールドカップに出場してきたものの、勝利は1991年大会でジンバブエから奪った1勝のみという、世界ラグビーでは弱小国に甘んじてきた国だ。 そんな日が、南アフリカを破る。そんなことがありうるのか。 間違いないのは、それが当に起こったという事実だけだった。 W杯番へ向けて、地道に布石を打ってきた。 「南アに勝つ!」 今大会の組み合わせが

    なぜ巨人・南アを日本の小兵が倒せた?ラグビーW杯の“80分間すべて奇襲”!(大友信彦)
  • テニスの魅力を増幅する「修造さん」。的確な分析解説と、プレー中の沈黙。(生島淳)

    テニスの全豪オープンは男子がノバク・ジョコビッチ、女子がセリーナ・ウィリアムズの優勝で幕を下ろしたが、大会期間中、私には連日楽しみにしていることがあった。 松岡修造さんの解説だ。 昨年11月のツアー・ファイナルではテレビ朝日系列の解説を担当し、その冷静な分析力と情熱がいい形でブレンドされていると感じていたが、2週間に及ぶグランドスラムになると、より個性が明快に表現されていた。 今回、私が強く印象を受けたのは次の3点である。 ・的確なメンタル分析 ・たった1球で流れが変わるテニスの恐ろしさ ・スポーツ中継の「基」を押さえている 選手の心理をひも解き、試合の展開を解説する。 選手のメンタルがプレーにどう影響するのか。松岡さんの分析がもっとも威力を発揮したのが、決勝のジョコビッチ対マレー戦だった。 第1セット第6ゲームが終わり、ジョコビッチが4-2とリードし、自分のサービスゲーム。しかし15-

    テニスの魅力を増幅する「修造さん」。的確な分析解説と、プレー中の沈黙。(生島淳)
  • その存在感はベッケンバウアー級。ノイアーが示した「リベロGK」の衝撃。(ミムラユウスケ)

    最優秀ゴールキーパーを称える「ゴールデングローブ賞」のトロフィーを掲げるノイアー。名実ともに今世界最高のGKと言えるだろう。 ベルリンで行なわれた優勝報告会に40万人以上がかけつけるなど、24年ぶりのW杯優勝にドイツ中が湧き立っている。 ブラジルとの準決勝で7点を決めて大勝した上に、W杯の通算ゴール数も224点で歴代トップになったこともあり、優勝の理由として得点力や攻撃力が挙げられることが多い。 しかし、ドイツが優勝を果たすうえで、欠かすことのできない活躍を見せたのがノイアーだった。7試合で喫したのはわずかに4失点で、完封が4試合。86.2%のセーブ率を記録して、大会の最優秀GKに選ばれた。準々決勝のフランス戦の後半アディショナルタイムにベンゼマが放ったシュートをブロックしたシーンなど、彼の活躍したシーンは枚挙にいとまがない。 そして彼は、新しいキーパーのスタイルを構築した選手としても記憶

    その存在感はベッケンバウアー級。ノイアーが示した「リベロGK」の衝撃。(ミムラユウスケ)
  • “強すぎた王者”に手放しの賞賛を。スペイン、黄金の6年間の完全な終焉。(細江克弥)

    オランダ、チリに連敗しグループリーグ敗退が決まったスペイン代表。パスはつながっていたが、危険なエリアにするすると侵入していくスペインらしい攻撃はついに見られなかった。 W杯連覇、さらにユーロ(欧州選手権)を含むメジャー4連覇の野望をいとも簡単に打ち砕かれたスペインの敗北は、奇しくも、サッカーの面白さと難しさを再認識させる証となった。 2008年から6年間、“強すぎた王者”はなぜ敗れたのか。チェルシーの指揮官ジョゼ・モウリーニョはこう分析している。 「スペインはこの6年間ずっと素晴らしいプレーを続けてきた。スペインが成し遂げたことはまさに偉業だ。しかし、その間、すべての対戦相手がスペインを観察し、研究してきた。公平な視点で、スペインが良いプレーをしなかったと言わざるをえない。オランダとチリの戦術は素晴らしかった。しかしスペインには、戦術が欠けていた」 おそらく、この言及のどれもが的を射ている

    “強すぎた王者”に手放しの賞賛を。スペイン、黄金の6年間の完全な終焉。(細江克弥)
  • 好調インテルの攻撃を牽引する長友。その嗅覚、まさに“機を見るに敏”。(弓削高志)

    開幕から好調インテルの勢いが止まらない。 4節サッスオーロ戦では、セリエA初昇格クラブ相手のアウェーゲームで7ゴール無失点の圧勝。大勝の口火を切る先制点アシストをマークしたのは、長友佑都だった。 新監督マッツァーリの信頼を勝ち取った左ウイングハーフは、得点機を生み出すキーマンとして、新たな評価を獲得しつつある。 メンバーの固定起用で開幕ダッシュに成功した指揮官は豪語する。 「私の要求に応えてくれているのが、今のスタメン11人だ。オートマティズムを身につけた彼らには結果もついてきている。トップギアで走り始めた車をわざわざ乗り換える理由がどこにあるというのだ?」 ただし、新シーズンの序盤戦で自信をつけているのは、インテルだけではない。 それぞれ外国人新監督を迎えたローマとナポリの南部勢に、3節でインテルと引き分けた王者ユベントス、そしてフィオレンティーナを加えた5強体制が、セリエAの新しい勢力

    好調インテルの攻撃を牽引する長友。その嗅覚、まさに“機を見るに敏”。(弓削高志)
  • イタリア相手に歴史的打ち合い。誇りを取り戻したレシフェの夜。(二宮寿朗)

    「(世界のサッカー強豪国との)距離とかは今、わかりません。負けは負けなので。勝つためにもっと強くならなければいけないな、とは思いますけど」と試合後、冷静に答えていた岡崎。 ブラジルの真裏にいる日のファンのみなさん、JAPAO! JAPAO! の大合唱が聞こえましたか。みなさんの心に、届きましたか。 試合が終わってもブラジル東部、海の広がる都市レシフェの闇夜に、JAPAO! がこだましていく――。 結果で言えば3-4。ブラジル戦に続く敗戦はコンフェデレーションズカップのグループリーグ敗退を意味した。しかしEURO2012の準優勝国イタリアをあと一歩のところまで追い詰めたのは事実であり、目の肥えた王国ブラジルのファンからは惜しみない拍手と声援が送られた。たとえそれが4点も奪われた敗者だったとしても。 会見場に現れたアルベルト・ザッケローニの表情もどこか誇らしげであった。 「我々がやってきたこ

    イタリア相手に歴史的打ち合い。誇りを取り戻したレシフェの夜。(二宮寿朗)
  • 司法試験受験か試合出場か?セリエAで起こった奇妙な騒動。(弓削高志)

    アタランタのベテランDFグリエルモ・ステンダルドには、セリエAとBで積み上げた通算300試合出場とラツィオ時代に獲った2009年のイタリア・スーパー杯以外、取り立ててみるべきタイトル歴はない。 ただし、彼には今季のセリエA全体を見渡してみても5人しかいない、稀有な肩書きがある。大学で法学部を出た彼は、れっきとした“学士”プレーヤーなのだ。 昨年12月、そのステンダルドがイタリア中を巻き込む議論の主役になった。 '08年の学位取得後も勉強を続け、選手業をこなしながら、いずれは法曹界へと進むキャリア転身の方策を探っていた彼に、ようやく司法試験受験の機会が訪れた。 しかし、3日間を要する口頭試問試験とコッパ・イタリア5回戦の日程が重なってしまい、ステンダルドはやむなく監督コラントゥオノへ特別休暇を願い出た。 ローマとの5回戦で彼を先発させるつもりだった指揮官は「いかなる理由があっても例外は認めな

    司法試験受験か試合出場か?セリエAで起こった奇妙な騒動。(弓削高志)
  • 柿谷曜一朗が“セレッソの8番”に!Jにおける背番号が持つ、重い意味。(細江克弥)

    「前任者」の清武(右)から8番を受け継いだ柿谷。海外オファーを蹴っての残留決定は、柿谷のさらなる進化の契機となるか。 イタリアのミランにおける「3」と「6」、同じくナポリの「10」、さらにオランダのアヤックスにおける「14」は、サッカー界でも有名な“永久欠番”の一つである。 パオロ・マルディーニ、フランコ・バレージ、ディエゴ・マラドーナ、そしてヨハン・クライフの栄光を称える永久欠番を持つことは、もちろんクラブにとってもサポーターにとっても栄誉である。彼らは「なぜ欠番なのか」を語り継ぐことで英雄の記憶を永遠のものとし、そうして歴史に重みと威厳を加えていく。 つまり永久欠番は、名選手の記憶を半永久的に刻もうとする冷凍保存システムである。“解凍”する日が来るケースは極めて稀であることから、スポーツ界に根付くこの文化が、いかに広く浸透し、また大切にされてきたかが分かる。 もっとも、英雄の記憶を語り

    柿谷曜一朗が“セレッソの8番”に!Jにおける背番号が持つ、重い意味。(細江克弥)
  • 4-2-3-1はもう古い!?守備重視のセリエAで3バック革命。(弓削高志)

    昨シーズン、鉄壁の守備でユベントスの無敗優勝を後ろから支えたボヌッチ(左)、バルザーリ(左から2番目)、キエッリーニ(左から3番目)のCB3人衆とGKブッフォン(右)。 今や“勝ちたいなら3バック”が、セリエAの合言葉だ。世界的に4バック全盛のご時勢だが、イタリアでは昨季のユベントス優勝をきっかけに流行の兆しを見せ、今季もリーグ上位3強を含む8チームが採用。3バックはもはや“異端”ではなくなりつつある。 「“4バックか、3バックか”という議論は、正しく言うなら“センターバックを2人置くか、3人にするか”というテーマになる」 イタリア監督協会の会長を務めるベテラン監督ウリビエリの指摘は明快だ。高さと寄せのスピードをもつセンターバックを3人揃えれば、相手の2トップに対して数的有利を保てる。 今季も6節を終え、勝ち点16で首位に立つユベントスは、昨季の無敗スクデットを支えた3人のセンターバックに

    4-2-3-1はもう古い!?守備重視のセリエAで3バック革命。(弓削高志)
  • 1