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2010年12月16日のブックマーク (3件)

  • 丸山政男『ソヴェートの市民生活』 - 紙屋研究所

    ジュンク堂に行ったら「アテネ文庫」の復刻をやっていた。 http://www.junkudo.co.jp/atene.htm 同文庫は、1948年から64ページだてで発行されていたもので、10年ほど続いた。 いろいろ面白そうながあったけど、丸山政男(真男ではない)という元陸軍大将中将の『ソヴェートの市民生活』を買って即日読んだ。 http://www.koubundou.co.jp/books/pages/00108.html 終戦直後のスターリン体制下のソ連国民の生活が賃金、労働、家庭生活などに分けて書かれている。この種の知識は別段こうした復刻で読まなくても、まあなんでもいいけど手元にある村瀬興雄『世界の歴史15』(中公文庫)みたいなものを読んでもだいたいのところは得られる。それもきわめて批判的に。あるいは、労働という面に関してだけいえば、トロツキーの『裏切られた革命』のなかの「労働生

    丸山政男『ソヴェートの市民生活』 - 紙屋研究所
  • フィリップ・ショート『毛沢東 ある人生』(山形浩生・守岡桜訳) - 紙屋研究所

    ヘーゲル、トロツキーときて、毛沢東かよ。 上下巻合わせて800ページをこえる大部で、途中で投げ出すかと思ったが、読了してしまった。 日経新聞(2010年9月12日付)に載った毛里和子の書評書の価値は、訳者も強調するように、「もっともバランスのとれ、充実した毛沢東伝」だという点にある。 http://www.nikkei.com/life/culture/article/g=96958A96889DE3E6E6EAE2E2E7E2E3E3E2EBE0E2E3E29F8893E2E2E3;p=9694E3E4E2E4E0E2E3E2E5E3E2E4 という一文に惹かれて手に取ったものである。 「もっともバランスのとれた毛沢東伝」 下巻巻末に山形浩生の「訳者あとがき」が載っており、そこには日における毛沢東の伝記には詳細で完全なもので、「まともな伝記」は(新刊では)一冊もない、という出

    フィリップ・ショート『毛沢東 ある人生』(山形浩生・守岡桜訳) - 紙屋研究所
  • 道具と装置など - Living, Loving, Thinking, Again

    承前*1 http://d.hatena.ne.jp/kamiyakenkyujo/20101123/1290526669 先ず、「道具主義」的な国家観と「装置」云々とは取り敢えず切り離すべきだろう。詳しく例証することはできないのだけれど、「道具主義」的な国家観は、19世紀の知識人の間では、自由主義者・社会主義者を問わず、広く共有されていたといえるだろう。自由主義者の夜警国家にせよ、支配階級の道具云々という社会主義者の国家観にせよ、「道具主義」的であることには変わらない。たしか今村仁司氏*2が、レーニンはやはり19世紀的知識人で、だからその他の自由主義者や社会主義者とともに〈国家〉ということについて少々甘く見ていた、だから〈国家〉の重要さに気づいていた20世紀人のスターリンなんかに革命を乗っ取られることになった云々と昔語っていたような気がする。国家観が複雑になるのは、やはり20世紀になって

    道具と装置など - Living, Loving, Thinking, Again