理化学研究所の小保方晴子ユニットリーダーが2012年7月にSTAP(スタップ)細胞の論文を米科学誌サイエンスに投稿した際、審査を担当した研究者から「ES細胞(胚性幹細胞)が混ざっている可能性がある」と指摘され、掲載が見送られていたことが7日、理研内部の資料でわかった。 14年1月にほぼ同じ趣旨の論文が英科学誌ネイチャーに掲載された。 STAP細胞は、遺伝子データの解析結果などから、実際はES細胞であるとの疑義が上がっている。小保方氏らは2年前にこの指摘を受けていたことになる。 サイエンス誌は3人で論文を審査し、そのうち1人は、STAP細胞ができたとの実験結果は既存の万能細胞のES細胞が混入した場合でも説明でき、その可能性を否定する十分な根拠が示されていないとした。