【北京・石原聖】中国初の無人月探査機「嫦娥(じょうが)3号」は14日夜、月面に軟着陸した。米国、旧ソ連に次いで世界で3カ国目。中国が地球外の天体に探査機を送り込んだのは初めてだ。習近平指導部にとり、今回の探査は国威発揚を図ると同時に、米国などと並ぶ「宇宙大国」としての地位確立を、世界に印象づける狙いがある。 ◇米国、旧ソ連に次ぎ3カ国目 中国中央テレビによると、嫦娥3号は14日午後9時12分(日本時間同10時12分)ごろ、月面クレーター「虹の入り江」に軟着陸した。2日の打ち上げ後、月周回軌道に入っていた。無人探査機の月面軟着陸は、1976年の旧ソ連のルナ24号以来37年ぶり。 嫦娥3号が搭載する自走無人探査車「玉兎(ぎょくと)号」は、重量約140キロの6輪車で、時速約200メートル。15日から車下部のレーダーなどで約3カ月間、地質構造やウランなどの資源などを探査する。嫦娥3号からも、