Jリーグ公式ツイッターで『ドリブルからシュートまで何を考えていたのでしょうか?』と質問されたときの返答が興味深かった。 《実際は考えている、というよりは、経験則による直感の連続に近いかなと思います》 浦和レッズの小泉佳穂が20節アビスパ福岡戦でJ1初ゴールを決めたときのコメントだ。ピンときた人もいるかもしれない。今季、J2のFC琉球から加入した24歳は無類の将棋好きを公言し、棋士の著書も読み漁っている。ツイッターに残した哲学的な言葉は、まさに羽生善治著の『直感力』(PHP新書)にも書かれていることなのだ。本人は影響を受けていることを否定せず、静かな口調で話し始めた。 「羽生先生の考え方はすとんと胸に落ちることが多いんです。長考(長く考える)するよりも第一感(最初の思いつき)のほうが正しいことが多いというのも、素直にうなずけました。サッカーは将棋よりも時間のないスポーツです。成功体験から導き
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