三月十四日に東京電力福島第一原発3号機で起きた水素爆発は、衝撃波が音速を超える「爆轟(ばくごう)」と呼ばれる爆発現象だったことが、財団法人エネルギー総合工学研究所(東京都港区)の解析で分かった。発生した水素の量の違いで、1号機より破壊力が高い爆発が発生したという。 3号機の爆発は、灰褐色のきのこ雲のような煙が上空約三百メートルまで立ち上り、海外の一部では「核爆発」説も流れた。白煙が横方向に噴き出すような形の1号機の爆発に比べて格段に規模が大きかった。同研究所は、経済産業省から委託を受けて開発したシミュレーションソフトを使い、水素がどのように爆発したかを解析した。 3号機は三月十三日午前二時四十分、原子炉の燃料棒を冷やす注水機能が停止。燃料棒の周囲の水が温まって水蒸気となり、燃料棒を覆うジルコニウム合金と水蒸気が化学反応を起こし、大量の水素が発生した。 水素は酸素と反応すると爆発し、空気中の