夏の電力不足はどうにか乗り切ることができた。電力供給にまつわる次の課題は、定期点検後の原子力発電所の再稼動だが、中長期的には再生可能エネルギーの活用も重要なポイントだ。菅直人前首相の退陣の引き換えとなった格好で再生可能エネルギー特別措置法が成立した。来年7月には施行となる。ただし、普及を促すには課題も数多く残されている。 太陽光や風力、地熱、木材など生物由来のバイオマスが再生可能エネルギーで、これを発電にもっと利用することが、再生エネ法の目的だ。このうち太陽光発電は、一般家庭でも屋根に発電パネルを取り付ければ可能となるため、脚光を浴びている。 もともとは宇宙空間で衛星などの電力を得るために米航空宇宙局(NASA)主導で開発されたものだが、それを地上での発電に活用しようと研究を進めてきたのは日本のメーカーだった。 しかし、設置への補助金が打ち切られたことなどから、1位を続けていた太陽光による