【バンコク=山本大輔】ミャンマー(ビルマ)の軍事政権は20日、国営放送を通じ、政治犯を含む6313人を釈放すると発表した。昨年11月から民主活動家ら200人以上に長期の禁固刑を言い渡したことで強まっていた国際社会の批判をかわし、来年に実施する総選挙への環境整備が狙いとみられる。 国営放送は釈放理由について、政治犯らが「既に罪を償った」と説明。軍政維持を狙って実施する10年の総選挙で、投票することが許されるとした。釈放は21日に始まるという。19日まで同国を訪問し、政治犯の釈放などを求めた国連人権理事会のキンタナ特別報告者が出国した翌日の発表で、国際社会への譲歩を示す狙いがあるとみられる。