六月十六日の日曜日、ヘイトスピーチ(憎悪表現)による「反韓デモ」を見た。 この日、『在日特権を許さない市民の会(在特会)』の呼びかけによるデモによって、主催側と反対側に合わせて八人の逮捕者が出る事態となった。これまでで「最多」である。 歌舞伎町の公園に集まったデモ参加者は、職安通りから明治通りに出て、大久保通りを左折、新大久保駅と大久保駅を経て、今度は小滝橋通りを左折し、西新宿の柏木公園に向かう約三キロのコースを歩いた。この日、デモが始まる前に、在特会の会長が反対する側と小競り合いとなって逮捕されたため、いつもより過激な雰囲気に包まれていた。 「朝鮮人は朝鮮へ帰れ!」「従軍慰安婦は売春婦だ」「糞どもを日本から叩き出せ!」「害虫を駆除せよ」 日の丸や軍艦旗を掲げたデモ隊が、大音声を上げながら練り歩いていく。警察側の発表では、デモの参加者は「二百人」。しかし、『レイシスト(差別主義者)