むかし、あるペットショップに売れ残ったマルチーズが一匹いました。 一緒に生まれた他のマルチーズは、どんどん売れていなくなりました。 3か月もすると残りは、マルチーズは一匹だけになってしまいました。 来る日も来る日も、お客さんは来るのですが、みんな別の犬を抱いて帰ります。 このマルチーズの前を通る子供たちは、いつもガラスをドンドン叩くので、このマルチーズは子供が嫌いになりました。 ペットショップにいる犬には名前がありません。このマルチーズはペットショップにいる間はこのマルチーズと呼ばれています。 春のバーゲンセールが終わっても、このマルチーズはペットショップにいました。 はじめは、6桁あった命の値段は、5桁に下げられました。 別のお店に送ろうという話が聞こえてきました。 このマルチーズは、ガラスの中にずっといたためかうれしいとか悲しいとか感じなくなっていました。 お客さんが前を通ってもしっぽ
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