■ゲリラ戦時代の新教養書 新書ブームはもう一段落。新書レーベルの創刊ラッシュも過去のものとなった。昨今は、石原慎太郎や曽野綾子といった大御所の書いた新書のヒットばかりが目立っている。 その“新書保守化時代”に立ち上がった「星海社新書」は、少数精鋭の新興出版社・星海社の新書レーベルで、第1弾が本書である。著者は東大卒、元マッキンゼー勤務。キャリアは華やかだが、ほぼ無名。これが著作としてのデビューである。それが10万部の大ヒットとなった。 本書が説くのは「リベラルアーツ」の重要性。訳すと「一般教養」。これでは何の魅力もない。著者は現代を戦場に例える。「中央政府が崩壊して、正規軍がいなくなってしまった。正規軍と自称している人たちも自分たちを守ってくれる保証はない」。そんな現代はゲリラ戦の時代。これまで役立った正規軍の教養は通用しない。ゲリラ戦を戦うための有効な「武器」としての実践的知識、正しい判
2011年10月31日 出版社「悪者説」から、とりあえず初歩的な誤解ベースだけ書いとこうかな Tweet 「アマゾンが売上の過半を抜く上に著者から著作権を離脱させろとかなんとか」というblogos衝撃記事に関して土曜25時くらいに記事を上げたが、ここ数回のエントリー同様、そちらもけっこうソーシャルで反響をいただいた。 ソーシャルでの反響であるので、さまざまな視点や立場からご意見をいただく。すごく参考になるし楽しい。 たとえば「 “出版社なければ本もなし”という議論の方向だったら、ちょっと違う時代に入っているのだと思う。」というツイート。そりゃそうだ。 テンプレ判型に押し込むだけならamazonだろうがどこだろうが電子書店側で簡単に作業できるはず。あとはたとえば売れる内容への助言や編集とかタイトル付けといった「編集のプロ」的部分をどこが持つかさえ解決できれば、出版社いらんね別に。電子書店はこ
さきほど、著者の速水さんと対談をしてきたばかりですが(近日、この対談シリーズとして公開予定)、この『ラーメンと愛国』は日本的な光景として誰もが認識していながら誰もあまり本気で分析してこなかった現象をとりあげるという、速水さんの手法がきわめてよく表れた力作です。 マクロ的には20世紀における生産力を高める工夫と技術一点主義的な工夫との対立で、米国と日本の思想の対立を描き、そのそれぞれに特化した産業化の流れを描きつつ、日本的なラーメンの工業化を記述していきます。 また「作務衣系」といわれる独特な一種の精神主義を伴う日本独特のラーメン文化の誕生、あるいは「ご当地ラーメン」という偽史(つまりでっちあげ)、あるいは「ジロリアン」というこれまた独特のファン心理が生み出す味覚を超越したラーメン消費のスタイルなどを、関連するさまざまな視点をクロスさせて、鮮明に描いています。ぜひご賞味ください。 ラーメンと
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く