ある東京の居酒屋、土曜日の深夜のことであった。 ちょっと異様な年齢層やルックスや話し方をする男女七人が内輪でパーティーをしていた。 一人の女子がヨーロッパみやげのデザートワインを開けよう、と言い出した。その子は一時帰国していたが、もう当分の間外国に住むことが決定していて、その日は彼女の送別会もかねていたのだった。 それで、お店の人にこっそりとグラスをわけてくれる? と相談したら、気のいいバイトの女の子がビールグラスを余分に出してくれた。 だがしばし、厨房でバイトの女の子が激しく叱られているのが聞こえてきた。 そして突然店長というどう考えても年下の若者が出てきて、彼らに説教しはじめた。こういうことをしてもらったら困る、ここはお店である、などなど。 しかたなく七人は疲れた足取りで店を出て、どこか飲み直すところはないかと探し始めた。 そのとき雪を打ち払いながらチェーン店の本部の人がやってきたので