ゴルフの祭典ウイスキーとのちゃんとした出合いの最初は、むかし通っていた新宿三丁目の小さなバーであった。バーテンダーに「ウイスキーのことを教えてほしい」と話すと、目の前に4本のボトルが並べられた。グレンエルギンとラガヴーリン、そしてグレンキンチーとグレンモーレンジィだった。ぼくはそのとき、なぜこの4本なのか、名前も似通ったこの銘柄たちにどんないわくがあるのか、そうしたことを理解せぬまますべてを飲みほした──。 今年の7月、はじめてスコットランドを訪れた。北部のハイランド地方、インヴァネス近郊にあるグレンモーレンジィ蒸留所を訪れ、それから陸路で南西部のロイヤルトゥルーンに向かい、The Openこと全英オープンの決勝を観戦した。 もっとも権威があり、そして長い歴史を持つゴルフのメジャー選手権を、グレンモーレンジィはオフィシャルサプライヤーとして支えている。会場には誰もが参加できるバーのスペース
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