さて、練習板のほうで、着物の構造等についての解説がほしい…というご要望がありましたので、日頃着物を着ている立場から、着物の基本的なしくみや、決まり事、着方などについて講座をさせていただくことにいたしました。 着物をご自分で着たことのない方は、資料写真等をごらんになっても、おそらく、「このパーツはどこのナニが見えているのだろう…」と謎また謎、ということが多いと思いますので、この講座でおおまかな形などを覚えてご参考にしていただければ幸いです。 まず、着物の仕組みから。 着物を着るときは、原則として、(1)肌じゅばん(もめんのシャツのようなもの)の上に、(*2)絹製のお襦袢(おじゅばん)を着て、さらにその上から、(3)絹製の着物を着ます。 (*2)のお襦袢には、半襟(はんえり)といって、そこだけ外して付け替えができる絹の小さな布が別に縫いつけてあります。 衿のところは、直接肌に当たるので、汚れや