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ブックマーク / realsound.jp (2)

  • 『ラ・ラ・ランド』は『セッション』を乗り越えた デイミアン・チャゼルがミュージカル映画で描いた夢

    ジャズドラマーを目指す音楽学校の学生と、鬼のようなサディスト音楽教師との熾烈な練習を描いた『セッション』は、チャゼル監督がかつて、偉大なミュージシャンを目指し、高校時代にジャズ・ドラムの練習に打ち込み、挫折した経験が活きているという。この作品から感じるのは、音楽への愛と憎しみが入り混じった複雑な感情である。おそらくチャゼル監督にとって音楽とは、自尊心を傷つけ、しかし絶えず誘惑を続ける悪魔なのではないだろうか。作にも出演するJ・K・シモンズが演じた「フレッチャー先生」は、その象徴といえるだろう。『セッション』から放たれる、ただごとでない熱量とヒリヒリとした痛みは、監督にとって「音楽」がまだ癒えていない生乾きの傷であるからこその、ある意味で偏った描写からきているはずだ。 作では、ゴズリングが演じるセバスチャンの、やはりバランスの欠いた懐古的ジャズ観が披露されている。彼はミアとの生活のために

    『ラ・ラ・ランド』は『セッション』を乗り越えた デイミアン・チャゼルがミュージカル映画で描いた夢
  • 『シン・ゴジラ』脚本から見えた“もう一つの物語” 『ジ・アート・オブ・シン・ゴジラ』徹底考察

    第90回『キネマ旬報』ベストテンが1月10日に発表された。2016年の日映画ベストワンには『この世界の片隅に』(16年)が選出され、監督賞には同作を監督した片渕須直が選ばれた。ベスト2位に選出された『シン・ゴジラ』(16年)の庵野秀明監督は脚賞を受賞。片淵監督は『魔女の宅急便』(89年)で演出補を務め、庵野監督は『風の谷のナウシカ』(84年)の原画担当からプロとしてのキャリアをスタートさせたことで知られているが、奇しくも宮﨑駿と縁深い監督たちが、監督賞・脚賞を受賞したことになる。 さて、脚賞を受賞した『シン・ゴジラ』だが、昨年末に発売された製作資料集『ジ・アート・オブ・シン・ゴジラ』(株式会社カラー)に脚が収録されたことで、活字で目にすることができるようになった。しかも、この大冊には関連の図版、関係者インタビューはもとより、複数の初期プロットから、準備稿、決定稿、完成した映画から

    『シン・ゴジラ』脚本から見えた“もう一つの物語” 『ジ・アート・オブ・シン・ゴジラ』徹底考察
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