真空を進む光の屈折率(1.0)よりも低い屈折率(0.35)を持つ人工物質が生み出され、「光学迷彩」や「透明マント」が現実味を帯びた。この物質の活用で光通信の高速化も期待されます。 今回のテーマは原材料の物性ではなく立体的なナノ構造=カタチで、光の屈折率を変えてしまう「3次元メタマテリアル」。背後や前方からの光を迂回させるマントを作ればまるで映画「プレデター」の怪物がまとった光学迷彩が実現するかもしれません。光通信を高速化する可能性も秘めた、自然界にはない「疑似物質」が、現実の世界に誕生しています。 「3次元メタマテリアル」とは? 「メタ」は「超越」そして「マテリアル」は「物質」を意味する言葉で、「メタマテリアル」と言えば人工的に作り出した、いわば「超物質」、あるいは「疑似物質」といった意味になる。つまり自然界の物質にはない性質を備えた人工の「物質のようなもの」だ。 自然界の元素や化合物はそ