それはまだ、私達姉妹が、サンタクロースを信じていた頃のお話。 ◇◇◇ 私が小学生になったばかりだったと思う。我が家でセキセイインコを飼い始めた。最初の二羽は、父がインコブリーダーの上司からもらってきた、水色のオスと黄緑色のメスだった。 なぜ、父の上司はインコブリーダーだったのだろう。事業所の敷地に鳥小屋をつくって、たくさん育てていた。私も父に連れられ事業所にお邪魔したときに、見せてもらったことがある。おおらかな時代だ。 二羽のうち、水色の、ちゅちゅくんと名付けたオスのインコは、この方がヒナから育てたそうで、手乗りで大人しく優しい子だった。だが、体が弱かったのか、数年ほどの短い時間で天国に召されてしまった。長生きさせてあげられなくて可哀想なことをした。 一つ年下の私の妹は、生き物が好きだったので大変しょんぼりしていた。そして、一羽残されたメスのぴぴちゃんが寂しそうだと思ったに違いない。 その
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